こんにちは、CampGARAGEです。
暖かくなってきて、いよいよキャンプツーリングのシーズンが到来ですね!
この時期から、キャンプデビューしようと考えている人も多いと思います。
でも、春のキャンプツーリングって実は1年で一番難しい時期だったりします。
その理由は寒暖差。
気温の幅が大きいので、暖かいのか寒いのかよくわからず、道具のチョイスを失敗しがちなんですよね。
「暖かくなってきたんだし、簡単な装備でいいだろ!」と油断していると大変な目にあいます。
そこで今回は、春のキャンプツーリングを快適に過ごすにはどうすればよいかを解説していこうと思います。
これからキャンプツーリングを始めようとしている方、夏以来の久しぶりのキャンプになる方、ぜひ参考にしていってくださいね。

春の陽気に惑わされてま~す
1番の敵は寒暖差。基本は冬装備で行こう!
春キャンプを難しくしている一番の要因は寒暖差です。
昼は汗ばむような陽気から、朝晩は冬さながらの冷え込みだったりするのが春です。
日中の暖かさにつられて軽装で挑んだ結果、夜に凍える人が続出してしまうんですね。
(参考)3月・4月の平均的な最低/最高気温(大阪・名古屋)
最低:4度~6度程度
最高:15度~20度
※ 市街地での気温なので、キャンプ場などの山間部ではさらに冷え込みます。
そのため、冬並みの寒さと初夏の暑さ、どちらも想定して準備しなければいけません。
車なら荷物をたくさん持っていけるので、「とりあえずこれ持っていこう」で済みますが、バイクだとそうもいきませんからね。
いかに少ない荷物で寒暖差に対応するか。それが今回のメインテーマです。
今回の結論はズバリ、「春キャンプは冬装備で挑むべし!」です。
寒さに凍えるのは本当に辛いので、まずは防寒装備を重視すべきです!
その上で暑さにも対応できる用意をするのが原則。
でも、出来るだけ余計な荷物は持っていかずに済む方法を考えましょう。
ここからは、春のキャンプ道具と服装の選び方について解説していきます。
テントは「インナー」と「ひさし」がポイント
テントは、冬向けのポリコットンでなくても大丈夫。
結露はしますが、凍ることはまずありません。一般的なポリエステルやナイロン生地でOK。

だだし、虫が出始めるのでインナーテントは必須です。
カメムシやムカデ、蚊、ハチ、アリなど、あらゆる虫たちが動き始めます。
安心して眠るためにもインナーテントを用意し、出入口の開閉は最低限にして侵入を防ぐことを忘れずに。
風が強い場合はスカート付きのフライシートか、フルクローズできるインナーだと安心ですね。
気温もですが、風も体感温度に大きく影響します。
気温 | 風速1m | 風速3m |
---|---|---|
10度 | 9度 | 7度 |
5度 | 4度 | 1度 |
でも、寝袋などが冬装備ならフルメッシュでもいけちゃいます。
わざわざテントやインナーを買い替えなくても、ある程度の冬装備があればなんとかなっちゃいます。

私も、フルクローズできるテントはほとんど持ってません!

日中の日差しで「わざわざタープを張るほどでもないけど、ちょっと暑いかな~」というのが春。
そんな時のために、日差しをしのげる大き目の前室や、ひさしが作れるテントだと便利です。
私も愛用しているライダーズワンポールテントなら、前室も広くてひさしも作れるので、春にはぴったりです!

これはホンマ、名作テントやと思うよ。
シュラフは冬用を推奨!

寝袋は冬用を持っていきましょう。
春でも最低気温は10度以下と冬並みに冷え込みます。
モンベルで言うと#2か#1、快適温度0度~3度クラスのモデルをおすすめします。
冬用シュラフは、秋~春まで使える”隠れ3シーズンシュラフ”ですからね。意外と長く使えます。

私は、日中の暖かさにつられて3シーズン(春秋用)寝袋を持っていったけど、夜が寒くて凍えたことが何度もあります。
ほんと、春って陽気がすごいから、ついそのまま夜も暖かいと勘違いしちゃうんですよね。

冬用のダウン寝袋とか、高くて持ってません…
とはいえ、バイクで持っていけるようなダウンの冬寝袋は4万円クラス。
そんな高いの持ってないよ!という人もたくさんいると思います。
そういう場合は、手持ちの3シーズンシュラフでも良いですが、追加の防寒対策が必要です。
でないと、寒くて全く眠れずに一晩中ガタガタ震えながら夜明けを待つ、という悲惨なことになります。
参考に、モンベル#3という3シーズンシュラフ(快適温度6度)の寝袋を使用した時の感じ方をまとめました↓
6度 | 3度 | 0度 |
---|---|---|
やや肌寒い。 寝袋に入ってしまえば何とか寝れる。 夜中に1度、寒くて目を覚ます。 | 寒い。 肩口からのすき間風が冷たい。 あまり眠れない。 | めっちゃ寒い。 体全体が冷えて全く眠れない。 もうキャンプしたくない。 |
寒さの感じ方には個人差もありますが、平均的な春の最低気温だと3シーズンシュラフはややスペック不足です。
なので、追加で防寒装備を組み合わせて使いましょう。
効果的な防寒追加装備
・インナーシーツ
・使い捨てカイロ
・USB電気毛布 おすすめ!
手軽さで言うなら使い捨てカイロ。コンビニでも簡単に手に入ります。
ただ、就寝時に体全体をカバーしようとすると、かなりの数が必要になりますね。
温度調整もできないので「あまり暖かくない」とか「暑すぎる!」なんてことになる可能性もあり、使い勝手はイマイチ。

そこでおすすめなのが、モバイルバッテリーで動くUSB電気毛布。
コンパクトながら、冬でも使える程のパワーがあります。温度調整も可能で、2万mAhあれば一晩持ちます。
マット形状なので寝袋の中に入れ込みやすく、普通にブランケットとしても使えて本当に便利です。
家庭用電気毛布と同じように、まるで床暖房のような暖かさ。
寝るちょっと前からONにしておけば、寝袋に入った瞬間からあったかいので、超絶気持ちいいです。

3千円でかなりの防寒対策になるので、これはマジでおすすめです。
マットは最低限の断熱性があればOK

日中の気温や日差しで地面が暖められるため、高い断熱性のマットは必要ありません。
一般的な折り畳み式のフォームパッド(R値2程度)であれば、底冷えに悩まされることは無いでしょう。
3,000円程度の、片面がアルミ加工されているマットで十分です。
ただし、断熱性のないエアーマットは使用厳禁。
対流による底冷えが発生し、背中が寒くてとても眠れません。冬用寝袋であったとしても、です!
エアーマットの対流による底冷え現象については、下記↓の記事で検証しています。
気温5度、エアーマット+冬用寝袋という条件で就寝し、対流による底冷えが発生するのか試しています。

断熱性の高いエアーマットもあるけど、めっちゃ高いんですよね~…
寒さに強いガス缶、バーナーを使おう
ガス機器について。
気温5度くらいを想定するなら、寒さに強いイソブタン多めのガス缶を用意しましょう。(CB缶の場合)
安く売られているnブタンだけのガス缶(1本150円程度の物)だと、ちょっと厳しいです。
おすすめは東邦のノーマル缶。
イワタニのオレンジ缶と同等のイソブタン30%配合ですが、イワタニよりも安いです。

バーナーに関しては、寒い時期だとレギュレーター付きの方が使いやすいです。
無くても着火しないわけではありませんが、低温時やガスが残り少ない時でも火力が安定します。
こういう寒い時ほど効果を発揮するので、定番のST-310がおすすめですね。

いろいろ試したけど、やっぱりST-310が一番です。定番こそ最強!
服装は重ね着(レイヤリング)で対応しよう
気温の変化に対応するには、服装にも工夫が必要です。
分厚い防寒着を1枚ドーン!と着るのではなく、重ね着で暑い寒いに対応するレイヤリングという方法を覚えておきましょう。
1番NGなのは、分厚い防寒着1枚だけ、というパターン。
着ると暑い、脱ぐと寒いという極端な形になってしまうので、調整が効きません。
レイヤリングは、薄くてもいろんな生地・特性の服を揃えて、足し算・引き算で暑い寒いに対応します。
例えばこんな感じ。
ベース(肌着) | 速乾性の高いTシャツ。常に着用。 虫対策で長袖を推奨。 |
ミドル1(中間着) | 通気性がある中厚のジャケットやセーター。 寒い時期ならフリース系。 |
ミドル2(中間着) | ある程度防風性のあるジャケット。 中綿は少ない方が使いまわししやすい。 |
アウター | (バイク乗車時)春夏ジャケット。 (バイク降車時)風を通さないジャケット。 収納重視ならライトダウンなどでも可。 |
バイク走行時
ベース(速乾シャツ)+ミドル1(セーター)+ライディングジャケットが基本。
暑ければミドル1を脱ぎ、朝晩や高速道路で寒ければミドル2を足す。
それでも寒ければレインウェアを切る。冬用ライジャケは汗で蒸れやすいので非推奨。
買い出し、設営時など
ベース(速乾シャツ)+ミドル1(セーター)+ミドル2(防風ジャケット)。
日中暑ければミドル2を脱ぐ、寒ければアウターを着る。
こんな感じで構成すれば、防寒着として携行するのは
・ミドル2
・アウター
の2つだけ。
ミドル2はウインドブレーカー、アウターはライトダウンなどにすれば、荷物量は少なく済みますね!

私がベースに愛用しているのが、モンベルのジオライン(中厚)。
保温性が高く、めっちゃ暖かいです!でも、暑い日中でも汗でベタつかない、とても不思議な肌着。
ちょっとお高いですが、真夏以外ほぼ着れるので、1セットあると長く使えます。

ミドル2によく使う、モンベルのライトシェルパーカ。
防風性と撥水性、蒸れにくい裏地で使い勝手が良く、ポケットサイズに収納できます。
表面がサラサラなので、ライジャケやアウターの袖が通りやすいのも良きポイント。
上着だけでなく、ボトムス(ズボン・パンツ)も同じようにレイヤリングを考えておきます。
ベース:保温性の高いタイツ。動きやすい素材であること。ヒートテックは×。
ミドル:保温性の高いフリースパンツ、ダウンパンツなど。
アウター:防風・防水性のあるウインドブレーカー系。またはレインウェア。
上着と違って、ボトムスは簡単に脱いだり着たりができません。
ならば、「寒いよりは暑い方がマシ」と考え、初めから暖かさ重視の服装をするのがおすすめです。
下半身が寒いと、体全体が冷えますからね。
その分、汗をかいても乾きやすい速乾性のある素材を選ぶことが重要です。
なので、乾きにくいユニクロのヒートテックはNG。いつまでもベタベタして、汗冷えの原因になります。
上着のベースでも使用しているモンベルのジオラインは、こちらでもおすすめです。

レイヤリングをパターン化すれば、持っていく服に悩まなくなるよ!
まとめ:春は冬と思って構えよう

ということで「実は一番難しい、春キャンプツーリングの注意点」を解説してきました。
今回のポイントがこちら。
・寒暖差対策は荷物が増える。本当に必要な物を見極めるべし
・迷ったら「寒い方」。凍えることを警戒すべし
・自信がない、荷物が積み切れないのなら5月くらいまで待つべし
「こんなに暖かいなら、夜も寒くないだろう」と甘く見がちな春キャンプ。
日中だけの日帰りツーリングと、一晩を過ごすキャンプツーリングでは心構えも準備もまるで異なります。
とにかく寒さ対策と汗冷え対策を万全にして、防寒装備も「使わなかったらラッキー」ぐらいの感覚で持っていくことをおすすめします。
ツーリングもアウトドアも「ちょうどいい」時期でもあるので、この貴重なシーズンを逃さない為にも、よく調べて準備しましょう!
それでは!
コメント