1万円でバイクの暑さ対策!ブレインクーラーとクールベストの実力は?

バイク装備

「今年の夏も、暑すぎる!!」

年々暑さが厳しくなるり、もはや水分・塩分補給やこまめな休憩だけでは凌げなくなってきています。
気温40度にも迫る酷暑でバイクに乗るなら、それなりの準備と対策をしないとマジでヤバいです。

休憩しながら走っても、熱中症になりそう…。

そこで今回は、私が暑さ対策として導入した2つのアイテムがどうだったか、リアルなレポートをお送りいたします。
導入したのはこちらの2つ。

で、これらを使ってみてどうだったのか、最初に結論を申しますと…

・どちらも「無いよりはマシ!」
・だけど「その積み重ねが命運を分ける」


となりました。
どちらもこれ一つで熱中症知らず!となるような画期的なものではないですが、有ると無いとではかなり違います。
予算や好み・状況に応じて、適切なアイテムを選び有効活用することで、少しでも熱中症を防ぎましょう!

それぞれのアイテムの導入の経緯から、実際に使ってみての効果まで、私なりにまとめてみました。
暑さ対策を考えているライダーの皆様の参考になれば幸いです。

暑い時期はまだまだ続きます。
今から検討しても遅くは無いので、使えそう!と思ったら是非商品リンクからお買い物して行ってもらえると今後の励みになります。

この記事を書いた人
ヒスケ

キャンプ歴12年目の自称”バイクキャンプマニア”。
3回目の北海道ツーリングを目論見中…

【経験談】恐怖の立ちごけ未遂。恐ろしいライダーの熱中症

その前に、ちょっと私のエピソードを一つ。
昨年、ツーリング中に熱中症とも言える状況に陥りました。

1泊2日のキャンプツーリングの帰り道、お昼過ぎ。
「暑いな~、そろそろ休憩したいな~」と思いつつ丁度いい場所が無いし、さほど汗もかいていなかったのでまだ大丈夫と考え走り続けました。

「次にコンビニがあったら入ろう」そう思いながら赤信号で止まって足を着こうとした時、頭がクラクラして急に平衡感覚が分からなくなりました。
今 自分は停止しているのか、バイクは傾いているのか、何も分かりません。体のセンサーが止まった感じ。

なんだ??と訳が分からないうちにバイクを倒しそうになり、足を踏ん張ってギリギリで耐えているときに「これはマジでヤバいやつだ!」とようやく気付きました。いうまでもなく熱中症です。
思考は回らないし、頭に血が昇ってドクドク脈打ち、心臓が悲鳴を上げているような感覚がありました。

そのまま交差点を曲がった先に運よくコンビニがあり、そこでアイスを買って食べながら休んでいるうちに回復し、なんとか事なきを得ました。
後から思えば、あれが熱中症の中等症~重症(意識障害)だったんだと思います。

・汗をかいていない=それほど暑くない、ではなく、既に体が水分を失い放熱できなかったこと。
・走行中はバイクが自立安定するので、自身のめまいや立ちくらみに気づきにくいこと。
・休める場所が無い=まだ大丈夫、と誤認し、思考・判断力の低下にも気づけなかったこと。

このように、熱中症は「体が熱でやられる」イメージが強いですが、実際に真っ先にダメージを受けるのは脳です。
体は限界を超えているのに、その危険を察知するはずの脳がオーバーヒートで麻痺してしまう。

「自分が今、危険な状態にある」という判断そのものができなくなること。
これこそが、ライダーにとって最も恐ろしい熱中症の正体です。

この一件がきっかけで熱中症の怖さを知り、本格的な暑さ対策を取り入れるようになりました。
何事も経験してみないと分からないものですが、バイクの熱中症は命の危険に直結するので、出来れば経験する前に対策するべきですね。

ということで、導入したアイテムを見てみましょう!

コミネ ブレインクーラー KK-925

最初に導入したのがコミネのブレインクーラーです。
よく見るようになった、ペルチェ素子で首元を冷やすアイテムのバイク専用品です。

首にある太い血管(頸動脈など)を冷やすことで体全体の血液温度が下がり、効率よく体感温度が下がる、というもの。
「脳を冷やして思考・判断力の低下を防ぐ」という狙いもあり、かなり理に適った商品だと思います。

私は去年まで、バイク用ではない一般的なペルチェ式ネッククーラー↑を使っていました。
これはこれで結構冷たくて効果があるな~と思っていたのですが、その一方で

・ヘルメットと干渉するため装着感が良くない
・バッテリー式なので2時間ほどしか持たない

といった欠点も感じており、ブレインクーラーならそこを補えるアイテムだと思い導入しました。
このアイテムの冷たさや装着感、電源問題などをレビューしていきます!

【冷たさ】効果はあるが、体が慣れて体感しづらい

1番気になる冷たさについて。
検証は気温30度~35度ぐらいの6月、7月の晴れた日に複数回使用しました。

最もハイパワーなHIGHモードで試したところ、電源を入れた直後からキーンとくるような冷たさが首から伝わってきました。
灼熱の炎天下においてこの冷たさはかなり気持ちが良いです!

稼働のイメージ図

ただ、そこから5分ほど経つと次第に冷たさを感じなくなってきて、「あれ?コレ動いてる?」と疑うようになり…
試しに位置をずらすとやはりキーンと冷たかったので、ちゃんと動いていたみたいです。


これは「感覚順応」という生理的な反応で、人間は外部からの刺激(冷たさ)に慣れる習性があるんだそうです。
だから、冷たく感じなくなっても、実際には冷やし続けていてちゃんと効果があるんですね。


実際に最高気温33度の炎天下で4時間ほど走りましたが、暑さは感じるものの以前のような頭がクラクラする感覚は無く、頭もシャキッとしていて「普通に」走れました。

この感想だけ見たら冷却効果が低いとみられがちですが、昨今の「普通じゃない暑さ」において「普通」と感じられるということは、それだけ効果があるという事。
炎天下で長時間走って何事もない。地味ながらちゃんと効果が出ているという証拠です!

疑問犬
疑問犬

冷却の強弱を自動で繰り返すモードがあれば体感しやすかったかもね~

体感よりも、MAXパワーで冷却し続けることを選んだのかもね!

ファンを塞ぐと効果が下がる

このアイテムに限らず、ペルチェ素子というのは熱を片方向から排出することでもう片側を冷やす仕組みになっています。
そのため、熱を逃がす部分(ファン)を襟などで塞いでしまうと排熱を妨げ、思ったような冷却効果が得られません。

私の場合、襟付きのジャケットなので、ファスナーを閉めると完全に邪魔になってしまいます。
ライディングの影響のない範囲で、フロントファスナーを開けて少しでも襟が開くように一工夫しています。

【装着感と操作性】うまく調整すれば邪魔にならない

ライダーとして気になるのが装着感ではないでしょうか。
こんなアイテムを首に着けて邪魔にならないのか?ヘルメットに干渉しないのか?という点。
実際、バイク用じゃないネッククーラーはめちゃ干渉して使いづらかったので…。

でも、そこはさすがのコミネ。
うまく調整機能を使って取り付ければ、ギリギリ邪魔にならないレベルでの装着が可能です。

このアイテムは、①首の太さに合わせてベルトの長さが調節できるほか、②ペルチェ素子同士の間隔も調整できます。
特に②の調節が肝で、私の場合は間隔をMAXまで広げることで下を向いた時のヘルメット干渉を大きく低減することが出来ました。

左の写真がベルト調整前。右が調整後。
ちょうどペルチェ素子が首の前から真横に位置するようになり、これで顎の可動範囲から逃げてくれるようになりました。
下だけでなく左右を振り返る動作もストレスなく行え、車線変更時の目視も問題ありません。

調整前のファーストインプレッションでは、邪魔過ぎてまともに装着して走れない!とゴミ認定してたんですが、いろいろと試すうちに評価がガラリと変わりました。

ペルチェ素子の重さがあるので、若干首や肩への負担は増えますが、それでもバッテリー付きのモデルと比べればかなり軽いです。
2日間付けっぱなしでも、そこまで苦になるほどの重さ・負担ではありませんでした。
(それより、アクションカメラをネックマウントしてる方がキツイです…)


一方で、操作性に関してはちょっと気になる点がありますね。

こちらが操作スイッチなんですが、グローブ越しに押すには小さくて凹凸が分かりにくく、走行中の操作はかなり不便です。
また炎天下では動作LEDも見えづらく、作動しているかどうかの確認もし辛いのが現状です。

説明書にはON/OFFは3秒長押しとありますが、実際には5秒ほど押し続けなければいけません。
誤作動防止の為とは思いますが、もう少しレスポンスよく動いてくれてもいいのにな~、と思いますね。

走行中に5秒も片手状態になるのは危ないからね~
ま、そもそも走行中の操作自体危ないんだけど。

提案犬
提案犬

信号待ちなどでササっと操作したい時もあるし!
操作性とレスポンスは改善求む!

ちなみに、この本体から生えているケーブルの長さ(スイッチの位置)もまた微妙です。

ケーブルをジャケットの中に通すとスイッチが丁度お腹辺りに来るので、丈を捲し上げないと操作できません。
もうちょっと先(電源側)にスイッチがあればいいんだけどね~。ま、その辺はライダーの体格にもよりますからね。

【電源運用】バイクかモバイルバッテリーからの給電必須

最後に電源問題について。
このブレインクーラーは電源を別途用意する必要があります。
逆に言えば、自分の使い方やスタイルに合った場所から電源をとる場所を選べるという事。

私はガンガン使いたい派なので、タンクバッグに入れたモバイルバッテリーから給電する方式にしました。
HIGHモードでの消費電力は6.5Wなので、朝7時~夜19時までぶっ通しで使うとすると30,000mAhぐらいの容量が必要な計算になります。

私の場合、カメラなどほかの電子機器も充電するし、大きすぎるバッテリーも邪魔になるので常にバイクからバッテリーを充電&同時に電子機器へ給電できるパススルーに対応した20,000mAhのバッテリーで賄ってます。
これなら、よほど大量の電子機器を使わない限り、電源が枯渇することはありません。

バイクでの持ち運びは衝撃や熱などリスクが高いので、安全性の高いリン酸鉄リチウムイオンのバッテリーがおすすめです。私はグリーンハウスのこのモデルを使用中。

ちなみに、パススルーせず普通に使うと午後2時→午後6時頃までの4時間で、大体85%→40%ぐらいにまで減ってました。
大体1時間で10%ちょい減るイメージですね。

そこまで充電する機器が多くない場合は、バイクからUSB電源を取り出して直接ブレインクーラーを稼働させる、でも良いと思います。
ブレインクーラーはUSBタイプCなので、お間違えなきよう。


バイクなどから給電する場合、乗り降りの度にケーブルを付け外しなければいけません。
夏場は1時間に1回くらいの早いスパンで休憩すると考えると、これもちょい面倒ですね。

ケーブルはそこそこ長いので、レッグバッグやヒップバッグにバッテリーを入れておいて、そこから給電するやり方ならばその手間も軽減されますね。
バイクを降りてからでも冷やし続けられるので、キャンプや野外活動をするシチュエーションでも使えます。

デイトナ ウェットクールベスト DI-015

続いてはデイトナのウェットクールベスト
ベストに水を含ませて、その気化熱で体を冷やすというシンプルでローテクなアイテムです。

サイズは3種類あり、160㎝やせ型の自分は1番小さいタイトを選びましたが、ぴったりぐらいでした。

こちらの導入経緯ですが、安くてコンパクトでその割に効果が高いというクチコミを見たからです。

他にもペルチェ素子で体を冷やすベストや、冷たい水を循環させる水冷式ベスト、空調服などいろんなタイプの対策ウェアがありますが、どれも非常に高価です。
その割に効果もあまり期待できないし、試験導入するには価格的ハードルも高いし、荷物として嵩張るし、降りた時の脱ぎ着も面倒…など、決定打がありませんでした。

その点コチラは、キャンプツーリングにも気軽に持って行けるし、使い方も簡単
コスパで見るならこれで良いんじゃないか、これで物足りなければ次へステップアップすればよいのではないかと考え導入しました。

【冷たさ】涼しく、そして体力消耗を抑える

気化熱のイメージ

さてこのベストを使ってどのくらい冷えるかと言いますと、これは「冷たい」というよりは「涼しい」と感じれるレベルです。
(こちらも気温33度程度の7月の炎天下での走行で検証しました)

体感的には、体が汗をかいた後に風を浴びて体が「スゥ~」っと涼しくなる感覚、まさにアレです。
劇的な冷たさは無いけど、自然な涼しさでどんどん体の熱が逃げていくイメージですね。


炎天下でもそれなりに機能するし、トンネルなどに入るとなお一層涼しさが増して「冷たい」レベルになります。
長いトンネルだと「寒い」レベルにまで効果を発揮するので、気化熱の力恐るべし、ですね。


私がこのベストの優秀と思う点は、単純な涼しさよりも代わりに汗をかいてくれることで体力消耗を抑えることだと思っています。

人間は暑ければ自然に汗をかきますが、その汗をかくという現象自体にすごくエネルギーを使います。
ダラダラと汗をかくのと、30分ランニングを継続するのはほぼ同じカロリー消費に相当するそうです。

真夏のツーリングで1日走るとかなりの疲労を感じるのは、それだけ汗をかいているから当然のこと。
それをこのウェットクールベストが”代わりに汗をかいて”くれれば、疲れ方もかなり変わってきますよね。

暑さ対策アイテムは涼しいかどうかだけで見るのではなく、どういった波及効果があるかで見ると価値は大きく変わってきますね!

分析犬
分析犬

じゃあ、熱中症経験談で「汗をかいていなかった」時にこれを着ていたら…

かわりに放熱してくれて、熱中症になっていなかった可能性が高いね!

【活用】風を味方にすることで効果UP

このウェットクールベストを有効活用するためには、いくつかのコツがあると感じました。

①速乾性のあるアンダーシャツを着ること
②通気性の良いメッシュジャケットを着ること
③バイクの風防性が高すぎない事

気化熱を利用するアイテムなので、いかに風を味方にするかが大事です。

まず①速乾性のあるアンダーシャツを着用すること。
多くのライダーや屋外作業者が着用しているサラサラとしたシャツ。これは必須です。

速乾性=気化熱の発生に直結するので、乾きにくい綿のシャツでは効果を発揮しにくいです。
このベストは、内側を継続的に濡らす仕組みになっているので、乾きにくい服装をしていると「いつまでもベタベタするだけ」になります。

濡らすことで冷えるのではなく、蒸発することで冷えるのが気化熱ですから、乾きやすいほど冷えるっちゅう訳です。

②通気性の良いメッシュジャケットも同様で、気化するためには風通しが必要です。
上半身にたくさん風を通すフルメッシュジャケットと組み合わせることで、効果を最大限発揮します。

だからって、ジャケットを着用せずアンダーシャツだけで走るのは、安全面から見ると全くおすすめできません。

③バイクの風防性能が高すぎないこと。
この手のアイテムを積極的に取り入れるのはライダーは、ツアラー系のバイクに乗ってる人が多いかもしれません。
そういったバイクは風除け性能が高く、ライダーに走行風がほとんど当たらないため気化熱の妨げになる可能性が高いです。

スクリーンを下げる、上体を起こして風を浴びるなど、効果的に風を受ける工夫をすると尚良いですね!

ツアラーバイクは風除け性能が高い

有効な場面で言えば、低速域の街乗りではあまり冷えず、逆に風を受け続ける高速道路などで真価を発揮します。
高速などで長距離を走ることが多い人には、このウェットクールベストは相性が良いと思います。

逆に、通勤などで街中をゆっくり走る場合だと、効果はかなり落ちてしまいますね。

【維持と保管】水筒から冷たい水を補充すると◎

ウェットクールベストは1度濡らして終わりではなく、休憩の度に水を追加することで高い効果を持続します。
お手洗いなどの水を使うもよし、コンビニや自販機で水を買って入れるもよし。

水を補給するだけで効果持続

私のおすすめは、保温性の高い水筒を携行してその都度冷たい水を補給するやり方かな。
手洗い場の水はあまり冷たくないし、ちょっと抵抗もありますからね。

かといって休憩の度に水買うのも勿体ないし、1度の給水で使う量はちょっとだけなので、次に持ち越すと温くなります。
ならば水筒からちょっとずつ冷たい水を補充するのが1番効率的です。

水自体はぬるくても気化熱は発生しますが、冷たい方がより体を冷やしてくれますからね。

水の補充箇所は、前側の両脇付近2か所と、首元の1ヶ所、計3か所。

水を補給しても濡れるのはベストの内側だけで、外側は触れない構造になっています。
だから、無闇にジャケットを濡らす心配はありません。


使用後の注意点としては、よ~く乾かすことですね!
内側の繊維にはたっぷりと水分が残りますので、通気性の良い場所に干さないと臭いやカビが発生しやすいです。

ローテクなアイテムでも、メンテナンスや正しい管理は重要です。

【まとめ】夏を「我慢」から「楽しみ」に変えよう!

ということで、ブレインクーラーとウェットクールベストの暑さ対策レビューをお届けしました。
特性の違う2つのアイテムを使ってみた感じたことは、どちらも「冷やすだけのアイテムではない」ということ。

・ブレインクーラーは頭を冷やして思考・判断力の低下を抑える
・ウェットクールベストは代わりに汗をかくことで体力の消耗を抑える

それぞれ暑さ対策、熱中症予防へのアプローチが異なっていて、ただ単純に冷たさというだけでは評価でいない、ということが分かりました。

どれか1つで劇的に効果があるのではなく、それぞれに意味があって「無いよりマシ」と感じるものでも積み重ね・使い続けることで恩恵を受けられます。


暑い夏はまだまだ続きます。
バイクという趣味を安全で快適にたくさん楽しむためにも、是非こういった対策グッズを取り入れてみてはいかがでしょうか!
リスクを負って暑さを我慢するより「アイテムの効果を感じながら夏を楽しむ」つもりで行きましょう!

今回の記事が皆様の参考になれば幸いです。
質問などあれば、コメントやお問い合わせフォームから気軽に聞いてくださいね!

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