バイクキャンプ長期旅での充電手段を考える(車両給電・ソーラー)

キャンプ道具
この記事は約9分で読めます。

こんにちは、CampGARAGEです。

近々、1週間程度の長期キャンプツーリングを計画しています。
そこで気になるのが、長期旅での電源の確保

これまでにも何度か長期旅をしてきましたが、毎回悩まされるテーマの一つです。
「いかにして、安定した電源(充電環境)を確保するか」について、考察・検証してきました。

この記事では

・バイクからの給電環境を整え方
・小型ソーラーパネルでの充電結果

について書いております。
長旅での電源確保を考えている方の参考になれば幸いです!

この記事を書いた人
ヒスケ

キャンプ歴12年目の自称”バイクキャンプマニア”。
3回目の北海道ツーリングを目論見中…

長期旅の課題、電源の確保

今やスマホやカメラなど、電子機器が欠かせない時代。
ブログやYouTubeなどで撮影機材が多い場合は、さらに充電環境の重要性は高くなりますよね。

一泊ならモバイルバッテリーがあれば事足りますが、長期となるとそうはいきません。
いずれどこかで電池切れが起こるので、何かしらの方法で「充電」する手段を用意しておかねばなりません。

バイクは、車と違って大きなポータブル電源も持って行けないし、車両から給電できる容量も限られています。
長期の旅でも安心して電源を確保し続けられることを目指していくつか実験してきましたので、その様子をご覧ください。

手段①バイクからの給電

1つ目は車両から給電する方法。
今どきはバイクから電源を取ってスマホを充電する方も多いと思います。

その電源をモバイルバッテリーの充電にも使おうというのが一つ目の方法です。

私の車両 MT-09TRACERには、メーター左に純正でシガーソケットがついているので、これを活用します。

歓喜犬
歓喜犬

さすがアドベンチャーバイク!シガー付きは楽チンだね~

こういった物がついていない場合は、各社からUSB電源を取り出せるキットが発売されていますので、それらを購入取付する必要があります。
割と簡単に取り付けられるみたいなので、こういうのを買うのが手っ取り早いです。

今思えば、最初からこれ買っとけばよかった…
(詳しくは続きを見てね)

ところが、一つ問題があります。
この純正シガーソケット、ヒューズの容量が2Aと低く、大きな電気を取り出すことができません。
スマホに加えて他のデバイスも充電するとなると、やや物足りませんね。

調べると、トレーサーはメーター右側にも純正シガーソケットを増設できるそうです。
もう一つシガーソケットがあれば、充電能力アップできる!

ということで、純正部品(品番:23P-8254B-00)を取り寄せて、シガーソケットを増設しました。
これが意外と高く、5千円ほどしました。まぁでも、純正だから安心だし取付も超簡単です。

純正なのでぴったりハマり、電源も車体から出ているオプション用カプラーに差し込むだけ。
安全!簡単!確実!と喜んでいたのですが…驚きの事実が判明。

なんと、オプション用カプラーはフォグランプで既に使用していたため、差すところが空いていなかったのです。

マジか~…。
そういえば純正フォグランプもアクセサリー用のカプラーを使っていたのでした。

フォグを使わないわけにはいかないので、シガー増設は諦めて、1つのシガーから複数デバイスを充電する作戦に切り替えます。

落胆犬
落胆犬

あぁ、無駄な買い物をしてしまった…


ということで準備したのがこちらのシガープラグ。
2Aのヒューズだと、安全に使えるのは最大15~18Wとのことなので、合致するものを買いました。

シングル使用時はタイプCが7.5W、タイプAが18W、C+Aの同時使用時は合計15Wを出力します。
今どきは高出力が当たり前なので、2ポートで低出力の物を探すのが大変でした。

まずはプラグをポタ電に刺して動作チェック。
ナビ用のiPhoneは5Wモバイルバッテリーは11Wで充電されています。
どちらも満充電に近かったので、充電速度がやや控えめになっています。

2台を同時に充電しても、合計で15Wとちゃんと制御されていますね。
長旅でヒューズ飛んだら困るので、容量に見合った出力の物を選びましょう!

車両に繋いで、動作確認もOK。
これでスマホとモバイルバッテリーを安全に同時充電できるようになりました!

シガーからのケーブルをタンクバッグへ引き込み、バッグ内でバッテリーを充電します。

で、気になるのが充電にかかる時間ですよね。
Gemini君によると…

容量9000mAhのモバイルバッテリーを11Wで充電した場合、2.5~3時間程度で満充電できる計算になります。

思ってたより早いですね!
走っていれば午前中にはほぼ満充電になります。

で、なんで9000mAhとかいう中途半端な物で計算をしているかと言いますと…↓

使用しているのがエレコムの世界初のナトリウムイオンモバイルバッテリーで、それの容量が9000mAhだからです。
リチウムイオンに比べて熱や衝撃による発火のリスクが小さく、安全性が高いのが最大の特徴なので、過酷な状況で使うバイク旅でも安心!

容量の割にデカいし、値段も高いのがデメリットですが…今後の進化に期待して、応援の意味で購入!
モバイルバッテリーの発火が問題視されている今、価格や効率と同じくらい、安全性も重視したいですからね。

警戒犬
警戒犬

旅先でバイクが燃えたら、シャレにならんからね…

手段②ソーラー充電

2つ目の方法はソーラーパネルを使用するパターン。
太陽光さえあればキャンプ場にいる間も充電できるし、バイクに固定しての放置充電もできますからね!

使用するのはAnkerのpowerportsolar21Wというモデルで、最大5V3Aで出力できる能力を持ちます。
折り畳みすればコンパクトになるので、バイクでも持ち運び余裕!


これを使って、10月のキャンプツーリングでどのくらい充電できるのか確かめてきました。
ちなみに、以前の実験では7月の快晴の日、1万mAhを約8時間で充電できました。

なお、現在は販売終了し、新しいモデルになっています↓

ではでは、実際に使ってみましょう。

キャンプ場の朝、太陽が昇る方向にパネルを向け、バッテリーをつないでおきます。
時刻は朝6時。日の出時刻を過ぎましたが、まだ太陽は直接見えません。

この状況での発電量はというと、4.32Vの0Aでした。
流石にこの太陽光では充電するにはパワーが足りないようです。

充電状況は、USB電力計を使用してモニタリングします。
電圧や電流・電力が数値化されるので、各種充電アイテムがどのように動いているか正確に判断できますね。

季節が10月も下旬ということもあり、しっかりと日が昇るまでにまだ時間がかかりそうです。
撤収するまでにいくらか充電できればと思いましたが、ちょっと無理そうでした。

ということで、今度はパネルをバッグの上に固定して、移動しながらでも充電できるようにしました。
このパネルは4隅にカラビナが取り付けられるので、バイクへもセッティングしやすくなっています。

繋いでいるのは、同じくエレコムのナトリウムイオンバッテリー。
安全性が高いので、充電したまま放置しても安心できます。

全体図はこんな感じ。
これから、実際にツーリングしながらソーラーパネルだけでどれだけ充電できるか計ってみようと思います。

時刻は8時半、モバイルバッテリーの残量は0%から測定開始です。

お天気は曇り時々晴れといった感じで、太陽光発電にはちょっと不向きな天候。
ま、条件悪い時の実験データも重要ですからね!ちなみに気温は12度でした。

このぐらいの晴れ具合だと、0.4Aぐらいしか発電されません。


4時間ほど走って、お昼12時。
太陽も高く昇っている時間で、遮る雲も無く、しっかり晴れています。
条件的にはかなり良さそうですが、さて発電量は…

5Wちょっと出ていました。
なんだか物足りない気もしますが、調べてみるとこのパネルの性能はこれぐらいが妥当みたいです。
(追記)天候次第で、もっと高い数値が出ることが判明しました。
測定器で数値化するのって大事ですね~。

充電状況はというと、9000mAhバッテリーのゲージ2/4まで充電されていました。約半分ですね。
お天気が良くなかった割には、まぁまぁ充電できた方じゃないかな?と思います。

10月だとお昼から日の入りまで5時間あるので、1日フル稼働させれば満充電になるかもしれません。

9000mAhのナトリウムイオンバッテリーを5Wで満充電するには、約8時間かかるそうです。

ま、使えなくはないけど、日の短い秋冬ツーリングにはちょっと不向きな気がしますね。
なんとなく、そんな予想はしていましたが、実際に試してみてスッキリしました。

(25.10.27追記)10月でも10W超えました

その後の検証で、10月でももっと高い出力が出ることが確認できました。
天候:快晴 時刻:14時

4.95Vの2.24A、11Wを超える充電ができていました。
地面平置きでも9W、角度を調整して太陽に向けると11Wまで上昇しました。
(ついでに、計測器のボタンを押せばこのように電力量も見れることが分かりました。)

10月でも、天気さえ良ければかなりの発電が出来るということが分かりました。
秋だから発電が弱いと思っていましたが、これなら天候次第でかなり戦力になりますね。

11Wなら車両給電とほぼ同等レベルですね。御見それしました。

手段③コンセントを借りる

最終手段的な方法になりますが、どうにもならない時は施設などのコンセントから充電するしかありません。
勿論、自由に使っていいコンセントがある場合や、管理者に承諾が得られた場合のみ可能です。
無断で勝手に使うのは絶対にダメ!

呆れ犬
呆れ犬

盗電するとか、人として終わってるよね…

充電にはそれなりに時間がかかるので、出来るだけ高速充電できるアダプターとケーブル、バッテリーを用意しておきましょう。

キャンプ場であれば、電源を使えるプランにするとか(価格的に勿体ないですが…)、充電程度なら管理棟のコンセントを無料で借りれる場合もあります。
条件が限定的なのでこればかりをアテにするのはリスキーですが、用意だけしておいても損は無いでしょう。

繰り返しますが、炊事場やトイレなどのコンセントを勝手に使うのは犯罪です。

まとめ:確実なのは車両からの給電

ということで、長期のキャンプ旅での充電環境考察と検証でした。
今回の内容をまとめると…

車両からの給電が確実。給電が低出力でも1日走れば1万mAhクラスは充電できる。
ソーラーパネルは天候に左右され確実性が低く、日の短い秋冬には向かない。
 (追記)が、天候さえ良ければ10Wを超える発電も可能。
コンセントを借りることも考え、急速充電できる装備を持っておく

といった内容になりました。

ソーラーパネルが使えたら便利だろうな~と期待していたのですが、天候という博打要素が大きいのでロマン枠になっちゃいますね。

限られたツーリング日数の中で確実に充電したい!というのであれば、やはり車両からの給電がおすすめです。
逆に、超長期で「今日は走らないでのんびりしようかな~」って日があるならば、走らせずとも充電できるソーラーパネルが活きてくるでしょう。

基本的には車両からの給電をメインに考え、積載に余裕があれば補助的にソーラーパネルも持っておく、というのが良いかと思います。
ただ雨の場合、給電装備が濡れると使えなくなる(ショートする)ことも考えられますので、雨除けなどの対策も合わせて講じておく必要があります。

あれこれ考えて工夫しなければいけませんが、それがバイクキャンプ旅の楽しい所だったりもしますよね。
色々試して、自分なりのベストを見つけながら快適で楽しい旅をしていきましょう!

それでは!

コメント

タイトルとURLをコピーしました