ヒスケです!
以前、カーエアコンをホースで延長してテントの冷房にできないか、という実験をしました↓
結果は見事、撃沈。
風量も物足りず、風も温い。残念ながらこの方法は見送りとなりました。
しかし、これで終わるわけにはいかない!
暑い夏はまだまだ続きます。
なんとか別の方法で冷房を実現して、夏キャンプを楽しみたい!
ということで、今回は新たな方法での快適空調に挑戦します。
※記事の最後に動画もありますので、そちらも是非ご覧ください。
ナカトミ ポータブルミニクーラー MAC-5

ということで、新たに購入したアイテムがこちら!
ナカトミのポータブルミニクーラー MAC-5です。
その名の通り、持ち運べるクーラーです!(公式サイトはこちら ナカトミMAC-5)
アウトランダーPHEVの電源能力を活かして、クーラーを使ってしまおうというゴリ押し作戦。
もう、カーエアコンをどうにか延長するとか、そんな回りくどいことはしません!
電気でクーラーを動かして涼をとればいいんです!単純明快!

ポータブル&ミニとはいえ、クーラーなのでそこそこ大きいです。
アウトランダーのトランクに積むとこんな感じ。

全体図。
大きさ、重さともに3~4人用のテントぐらいのサイズ感でしょうか。
前後にダクトをつけると全長は長くなりますが、本体自体はそこまで大きいわけでもありません。
普通に、車でなら持っていけるレベルですね!
取説によると、使用環境は16度~35度とのこと。夏の屋外でもギリギリ使えるスペックですね。

温度設定などのモードはなく、単純に冷房か送風かを選ぶシンプルなスイッチ。
「エアコン」ではなく、あくまで「クーラー」なので、動作は冷やすのみとなります。


本体後部にはドレンがあります。
長時間運転しているとここから排水されるので、そのままにしていると水浸しになります。
室内やテント内で使う場合は、付属のホースをつけて受け皿に流すなど工夫が必要です。
アウトランダーを電源に試運転
ということで、さっそくデイキャンプの際に試運転してきました。
クーラーを使う上で気になるのは、この3点。
・どのくらい涼しいのか
・うるさくないか
・何時間使えるのか
冷えの強さも気になりますが、音量がうるさくても困ります。
54~56dBって言われても、どれほどの音かわかりづらいですからね~。

テントを設営し、その横にアウトランダーを置きます。
延長コードを引っ張ってきて、クーラーを接続!

アウトランダーPHEVは、エンジンをかけずに最大1500Wの電源が取り出せるんやで。
容量は13.8kWhもあるから、まさに走るデカポータブル電源や!
アウトランダーで使用したときに、どのくらいバッテリーが減るのかも見ておかなくてはいけません。
最低でも、暑さのピークである日中の間は動いてもらわないと困りますからね。

送風ダクトと排熱ダクトを取り付け、テントに突っ込みます。
これで、テントの中に冷風が入ってきて冷え冷えになるはず!テントの中でも快適間違いなし!
ちなみに今回のテントは、コールマンのエクスカーションティピー325+。
ダークルームテクノロジーで太陽光による温度上昇を防いでくれます。
ダークルーム+クーラーという、最強の夏の布陣、のはず…。
さて、その結果は…?
↓
↓
↓
涼しさは…ちょっと微妙?
なんか…大して涼しくないww
あらら~??
この至近距離でクーラーが稼働していれば、さすがに涼しいやろ!と思っていましたが、イマイチそうでもなかった。
出てくる風はまぁまぁ涼しいんだけど、テント内を冷やすほどでもない感じ。
スポットクーラーのように出口前を陣取っていればそこそこ涼しいですが、離れて空調として使うにはイマイチでした。
冷房能力0.37kWって、このくらいなんだ。う~ん、小型クーラーだとまぁこんなもんか~、って感じ。
「ところで、これって何度くらいの冷風が出てきているんだろう?」と気になったので、後日 簡易的なテストもしてみました。

送風口の目の前に温度計を置いて、出口周辺の気温を計ってみます。
30分ほど放置して表示温度がほぼ変わらなくなったとき、24度を指していました。
24度といえばちょうどよい温度に感じますが、熱い空間を冷やすには確かにパワー不足かも。
冷え冷えの風が出るというよりは、やや冷たい風が出てるな~、ってイメージで良いと思います。
(テストした日は、外気温30度未満の比較的涼しい日でした)
そして風量が控えめです。
クーラー単体では、テント内の空気を循環させるまでの勢いもありません。
本当に出口で待ち構えていれば風が当たる、って感じですね。
風の冷たさは仕方ないまでも、風の強さくらいは頑張ってほしかったな~、というのが本音。

ということで道具を追加しました。
送風ダクトの出口にどこでもFANTASTICを置いて風量アップ。冷風の届く範囲を拡大させてやります。
これ、小型なのに風量が強くて結構優れものなんですよ。
さらに、サーキュレーター(奥)も稼働させて、テント内の空気を回すお手伝いをしてもらいます。
(追加の2台もアウトランダー電源で稼働)

引きで見るとこんな感じ。
これでしばらく様子を見てたんですが…10分ほど経っても冷え冷えになる感じが全くありません。
テント内がモヤ~~っとしたままで、キンキンに冷えたコーラ飲んだらめちゃくちゃ美味しかったですw

テント内の温度計は、開始前とほぼ変わらず30度越えのまま。
ここまでしても、やっぱり冷えてないですね~。
この時、感じたことは…
・テントを締め切っていると暑い
・地面からの熱で暑い
という点でした。
このことから分かったのは…
①とにかく通気性の方が大事。
冷気を逃がさないように、とベンチレーション開放は最低限にしていたんですが、これが良くなかった。
とにかく熱気がこもるので、クーラーがあってもベンチを開けて風通しを良くした方が良さそうです。
②地面からの熱も侮れない。
グラウンドシートを敷かずに設営したので、熱々の地面がテントを暖めていたようです。
テントの陰になって地面からの熱が収まるまでは、快適な空間は出来ないと思った方が良いですね。
断熱性の高いグラウンドシートを敷くなどで対策しましょう。

テント内での実験はかなり辛くなってきたので、切り上げてテントの外に出ました。
日の入りが近く日差しも弱くなっていたからか、テントより外の方が涼しいです。あらま~…。
ということで、ミニクーラーでテント内を冷やす、というチャレンジは残念ながら失敗に終わりました。
もうちょっと何とかなると思ったんだけどな~。

日が暮れはじめとはいえ、まだまだ暑い時間。
外で風を浴びながら、スポット的に人(犬)を冷やす、という運用が一番涼しかったですね。
となると、一番良い形の使い方はオープンタープの下でクーラーの風を浴びる、って感じでしょうか。
我が家はダークルーム仕様のタープも持っているので、それならもっと良い環境を作れそうです。


ダークルーム信者やから、たくさん持っとるんやで
持続時間は十分確保できる!
アウトランダーを電源にした持続時間ですが、こちらは全く問題なさそうでした。
バッテリーの減りを見てみましょう。


メーター中央のディスプレイ、左側の青いインジケータがバッテリー残量です。
3時間クーラーとサーキュレーターを使い続けても減りはこのくらい。
メモリで言うと7割→5割ぐらいでしょうか。

別の日、試しに充電満タンの状態から同じく3時間使用してみました。
それでもまだ8~9割残るので、とりあえず「あっという間にバッテリーがなくなる!」ということはなさそうです。
大型のポータブル電源の容量って2~3kWhぐらいらしいので、それと比べるとアウトランダーの13.8kWhはチート級ですね。
ちなみに現行のアウトランダーは20kWh積んでるので、さらに電気が使えます。

アウトランダー、すごくね?
アウトランダーの電源を50Hz→60Hzに変更する
ところでアウトランダーPHEVの電源って、50Hzと60Hzを切り替えられるらしいんです。
50よりも60の方が出力が上がるので、クーラーの冷房能力も上がります。
私の車両も50Hzの状態だったので、60Hzに変更することにしました。
西日本は60Hzなんで、車両電源も60Hzで使う方が都合が良いですからね。


やり方はいたって簡単。
トランクの右側にあるカバーを開けて、つながっていない白いカプラーをつなぐだけ。
つなげば60Hz、外せば50Hzとのこと。
これで60Hz仕様になったので、一応クーラーの冷房能力も0.33W→0.37Wに上がりました。
変更による体感差はあるかな~と期待してましたが、全くわからなかったです…。
まとめ:夏キャンプでも使えないことはない!
ということで、ポータブルミニクーラーを使ってみた感想をまとめると…
・冷房能力 →テントを冷やすパワーはないが、スポットクーラーとしては多少使える。真夏はやや物足りない。
・騒音 →日中ならほとんど気にならない。
・消費電力 →アウトランダーなら問題なし。普通のポタ電でもギリギリ?
・結論 →夏キャンプでの補助的な冷房にはなる!ただしタープや送風ファンなどの基本装備は必須。
こんな感じでした。
クーラーとしての能力は悪くないものの、確かなパワーを求めるとちょっと物足りないですね。
もう少し標高の高いキャンプ場に行けば、補助的な冷房として機能してくれると思います。

特に我が家は、暑さが苦手な大型犬も一緒にキャンプします。
人間が我慢できるレベルでも、犬は熱中症になってしまう可能性があります。
平常時は問題なくても、テンション上がって走り回った後は暑そうにハァハァ言ってることも多いですからね。
そんな時、ワンコに冷風を当ててあげれば熱中症リスクはかなり抑えられると思います。
寒さは焚火やヒーター、重ね着などで簡単に暖をとれますが、暑さは涼をとる方法がほとんどありません。
貴重な暑さ対策ができる方法として、ポータブルクーラーという選択肢を持っておけるとかなり心強いし、夏のキャンプできるチャンスも増えますね!
万が一の災害時にも、100Vで動く冷房があれば汎用性が高いので役立つ場面もあるでしょう!
ちなみに、もうちょっとハイパワーなポータブルクーラーが欲しい!という場合は同社のMAC-10というモデルもあるそうです。
こちらは冷房能力が0.43kWと、MAC-5よりワンランクアップしております。
消費電力は215W、騒音値はほぼ変わらず57dB。
本体サイズは大体30㎝四方で、高さ44㎝。縦長の箱型形状なのでこっちの方が車に積み込みやすそう。
重量は13㎏でMAC-5と2㎏しか変わらないので、下手にMAC-5買うくらいならこっちの方が確実性はあるかもな~。
さらに調べると、もうちょっとお金出せばもっと強力なポータブルクーラーもありましたよ。
こちらMAC-20ってモデルで、冷房能力が一気に上がって2.3kWもあります!
重さが22㎏あるので持ち運びはちょっと大変ですが、これはスポットクーラーじゃなくて空間を冷やす空調というカテゴリなので、クーラーとしての能力は抜群でしょう!
ガレージや作業場・オフィスの空調や、屋外でのイベント時でも使えるパワーがありますね!
そういえば、8耐とかの夏イベントに行くと、各ブースにスタッフ用のスポットクーラーが置いてあったりして、涼求めて人が集まる…という新手の集客方法(?)をよく見かけます。
これくらいのパワーになるとそういう用途としても使えると思うんで、大容量バッテリー積んだBEVやPHEVをお乗りの方は、ここまで行っちゃってもいいかもしれないですね。
それでは!
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