キャンプ場では、たくさんの決まり事=ルールがあります。
もちろん、その場所によって独自のルールがあるのですが、それ以外にも「わざわざ書いてないけど、守って当たり前のこと」=マナーも存在します。
今ではネット情報だけで簡単にキャンプデビューできてしまいますので、先輩から直接指導してもらうことも少なくなってきています。
断片的な情報だけでは、知らないうちにルール・マナー違反を犯してしまうことも少なくありません。
今回は、私が知る限りの基本的なルール・マナーをまとめてみました。
周りに迷惑をかけない一人前のキャンパーとなるためにも、ぜひすべての項目に目を通して今後のキャンプライフに活かしてもらえたらと思います。
なお、この記事ではルールもマナーもほぼ同義の「守るべき事」として扱います。
強いて言えばルール=強制・決まり事、マナー=気遣い・配慮・モラル、の違いですね。
今回は私が経験したルール・マナー違反を思い出しながらの執筆になるので、時折ブラックな表現が登場します。

遠慮なくビシバシ言っていくで!
「場所」のマナー
最も多くのルール・マナー違反とされるのが、場所に関すること。
キャンプ場は公共の施設なので、自分の領域、みんなの領域が存在します。
知らず知らずのうちに他人の領域に入っていないか、これまでの行動を見返しながら見ていきましょう。

・他人の区画には入らない
・自分の区画からはみ出さない
これは主に、区画サイトでのルールですね。
区画はそこの利用者だけの物。勝手に区画内を入ったり通ったりしてはいけません。
これは本当によく見るルール違反です。
子どもが走り回って遊んでいるうちに区画に入っちゃった…ならまだしも、立派な大人も平気でこれをやります。
地面に線が引いてあるだけのところは分かりにくいので、いつの間にか…ってこともありますが、ロープとか垣根を越えてまで通る不届き者すらいますからね。
悪びれもなくやっているのが大半なので、多分「ルールを知らない」んだと思います。
注意しても「え?なんで?」みたいな顔してるんで、区画という物をよく分かっていないんでしょう。

親が守らないのに、その子供が守るわけないよね~。
逆もしかりで、区画からはみ出して設営するのもダメです。
荷物を通路や公共の場所に置く、駐車枠から車がはみ出る、テントが設営エリアをはみ出る…、全てNGです。
よく見るのは、テントは収まってるけど張り綱などが出ちゃってる場合。
ま、邪魔にならない場所でちょっとくらいなら大目に見てもらえるかもしれませんが、明らかに他人の邪魔になる場所はダメです。
・他人と適度な距離を取る
・場所を取りすぎない
こちらはフリーサイトでよく見るマナー違反。
フリーサイトは設営場所が自由なので、区画サイトよりも強制力がありません。
どこに張ってもOKなんですが、だからこそマナー・配慮が重要です。
設営・駐車するときは、適切な距離(概ね3m以上)開けましょう。
近すぎると圧迫感があるし、ちょっとしたことがトラブルにつながります。
(設営時のポールが当たる、焚火の火の粉が当たる、音がうるさい、等…)

私が遭遇した事例↑
キャンプ2日目にやってきたお隣キャンパーの知人?らしき車が、私のテント(パンダTC)の直近に駐車。
テント内にいた私は、車の音がすぐ近くまで聞こえてきたんで、轢かれるんじゃないかとびっくりしました。

張り綱のロープもペグも、多分見えてないんだろうね。踏んだらパンクするよ…。
別に混雑している訳じゃないのに、なぜそこに?ってパターンが多いですね。
入り込めるすき間があったから、その場所の方が便利だから、ぐらいの考えなんでしょうね。
自分が思っている以上に、人との距離を考えない・感覚が違う人は多い物。

時には、サイトが混雑していて近い場所に張らざるを得ない時もあります。(GWやお盆休み、大型連休など)
そういう時は、事前にお隣さんに「ちょっと近いんですけど、ココ張らせてくださ~い」と声をかけましょう。
そしたら、大半の場合は「どうぞ~」と快くOKしてくれるので、トラブルになりません。
「もうすぐ帰るので場所使ってください!」とか「じゃあウチもちょっと場所開けますね!」みたいなこともあるんで、とにかくトラブルになりそうなときは声かけめっちゃ大事です。
そして、必要以上に場所を取り過ぎないことも大事。
フリーサイトは場所を広く使えるのが魅力ですが、だからといってTPOを無視していいわけじゃありません。
無駄に空白エリアを大きくとって他人が張れないようにする、道具を広げまくって場所を占有する。
こんなことを混雑するフリーサイトでやられちゃ、本来入るはずの定員が収まらずにパンクの原因になります。
どこまでがOK…という線引きは難しいですが、混みそうな時ほど場所を取りすぎない意識を持ちましょう!
ちなみに、車で外出している間、駐車場所にテントを張られないように道具などで「示しておく」のはOKだと思います。
帰ってきたら駐車スペースがない、だから無理やりねじ込む…ではまたトラブルになってしまいますからね。

バイクだと、そこまで問題にはならないんですけどね~…
・ボールなどで遊ばない
・利用していないエリアに立ち入らない
キャンプ場でよく見かける光景ですが、ボール遊びは周りへの最大限の配慮が必要です。
アウトドアに来ると、開放的な広い場所で遊びたくなる気持ちも分かりますが、サイトは運動場ではありません。
私はどっちかというと否定派なので「遊ばない」と表記しました。
絶対に他人の領域に入らないように注意し、音や砂ぼこりなどで迷惑が掛からない状況ならばしてもいいと思います。
どうしても遊びたいなら、専用のグラウンドや広場があるところを選ぶべきです。
遊んでる本人らは楽しくても、周りは静かに過ごしたい人だっていますからね。

私が遭遇した事例1。
フリーサイトの利用者が、硬球でキャッチボールし始めたことがあります。
危なすぎる…。他人やクルマに当たったら、とか考えられないのでしょうか?(考えてたらしませんわな)
即刻、管理人に報告して辞めさせました。
キャンプで楽しくなってはっちゃけることはありますが、そもそもキャンプ場に硬球持ってくるか?普通…。
彼ら、金属バットも持ってたんで、多分そのあとノックもやるつもりだったんじゃないでしょうか。
そして、自分が利用していないエリアへの侵入もルール違反です。
区画サイトやコテージ利用者が、空いてるからってフリーサイトにやってきて遊び始める。これダメです。
公共スペースならまだしも、そこはお金を払っている人だけが利用できる場所ですからね。
私が遭遇した事例2。
コテージに宿泊していた大学生らしき集団が、早朝にフリーサイトへやってきてサッカーをし始めたことがあります。
おまけに私の車にぶつける始末。ブチ切れたくなる気持ちを抑えて注意しましたが、まぁ若気の至りですかね…。
ちなみに、後からSNSリサーチしてどこの大学の何のグループかまでは特定しました。

キャンプおじさん、怖っ…。

ま、何かあったときは、ね…。
「音」のマナー
場所に続いて多いのが「音」のマナー違反。
キャンプ場は静かに自然の音を楽しむ場所だったのが、いつしかドンチャン騒ぎする飲みの会場になってきている気がします。
ま、何事も節度さえ守っていれば騒音にまではならないんですが…。
・爆音の音楽やラジオなど流さない
・大声でバカ騒ぎしない
よくいますよね、スピーカーから爆音の音楽を流してる人。
音を出すのが禁止されていなくても、明らかに迷惑となるような爆音を出すのはマナー違反です。
気分を盛り上げたいのでしょうが、周りには聞きたくない音もあるでしょうし、迷惑でしかありません。

普通の音量でならいいと思うんですが、なぜ爆音なのか。
理由が分からないのでchatGPT先生に聞いてきました。
要約すると…
・バカ騒ぎしないと楽しめないタイプ。静かになるのが怖いらしい。
・自分がDJだと思ってる勘違いタイプ。周りに音楽をお届けしてるつもりらしい。
・単純に周りが見えていない。キャンプは飲んで騒いでゴミを散らかすところと思っている。
…らしいです。

めちゃ辛辣なんですが…

AIって火の玉ストレートみたいな正論ブチかますよね…。
もれなく、爆音の音楽流してるところは声もでかくてバカ騒ぎしてます。
そりゃ、あの爆音じゃ大声出さないと声も聞こえないでしょうから…。
愉快なお話で楽しそうに談笑するならいいですが、周りに聞こえるようなボリュームで下品な話で馬鹿笑いしてる大人の、なんと情けないことか…。

下ネタ覚えたての中学生かな?

下半身だけ成長しているね!
ま、とにかく行き過ぎた爆音・大声は控えましょう。というのがマナー。
サイレントタイムや消灯時間になったら、音を出すのは止めましょう、というのがルールです。

・深夜、早朝に薪割りしない
・暗くなってからペグを打ちしない

こっっっれ、ありますねぇぇ!!
キャンプといえば焚火をする方が多いですが、深夜早朝に薪割りする音は迷惑です。
消灯時間を過ぎてもカンカン!朝の5時からカンカン!
なぜ夜中に薪がいるのか、なぜ日中に用意しておかなかったのか。
そんなもん昼間のうちに計算して割っとけ!の一言に尽きます。
残念ながら、どこのキャンプ場でも当たり前のように見かけますね…。
本人は薪割りを楽しんでるつもりなのでしょうが、あの音めっちゃ響くんですよね。

せめて、朝7時以降にしてほしいかな~。
ペグの音も似たようなものです。
夜中にペグを打つようなことが無いように、あらかじめしっかり打っておきましょう!
よくあるのが、夜になって風が強くなってきたからと慌てて張り綱張り出す人。
天気予報で天候や風の強さ分かるんだから、昼間のうちにしっかり準備しておきましょうよ…。
眠い中、暗い中、ハンマー引っ張り出してペグ打ちするなんて、苦行以外の何物でもないですからね。
中には、夜中にやってきて隣で設営し始める人もいましたね。
事情があって遅れたのか、料金支払いを免れるために夜に来たのかは分かりませんが、どにらにしても夜中の設営はご法度です。
・無駄なアイドリング、空吹かししない
・深夜早朝に車両移動しない
サイト内に乗り入れできるような場所では特に、車両の音にも注意しましょう。
到着したらすぐにエンジンを切る、エンジンかけたらすぐ出発する!それだけです。
現在はハイブリッド車が増えたので、アイドリングも減ったし車両移動も静かなので、かなりマシになりましたね。
なので、相対的に目立つのがバイクです。
古いバイクを労わっているのか、出発の何分も前からエンジンかけて暖気してるライダーの多いこと。
あるいは音を周りに聞かせてアピールしたいのか分かりませんが、うるさいだけで迷惑です。蝉と同じ。
どうしても必要なら、離れた場所に移動させてから暖気しましょう。
ちょっとした移動すらもエンジンかけてる人もいますが、そのくらいの距離押せば?って思いますね。

ハーレーの集団は倫理観終わってるイメージがあるね。偏見だけど。

まともなハーレー乗りまでそういう目で見られちゃう。良くないね~。
・ドアの開閉音、ロック音に注意する
アイドリングだけじゃなく。ドアを開け閉めするときの音も出来る限り回数を控えましょう。
バタン!と思い切り音を立てなくても、ドアってちゃんと閉まりますからね。
キャンプ場ではミニバンが多いので、スライドドアの作動音(ピーピー音)もよく目立ちますね。
設定で消したりもできるので、そういうちょっとしたひと工夫で周りに配慮できます。

我が家の軽(スペーシア)は、スライドドアの音が消せないんだよね~…
あとはロックしたときのピッ音とか、セキュリティを誤作動させてしまったときのクラクションとか。
消せる音、出さずに済む音は極力抑えたいですね。
「光」のマナー
キャンプでは音以外にも「光害」という物もあります。
本来は適度に暗くなるのが自然な中において、明るすぎる物はそれも迷惑の対象となってしまいます。
・ランタンの強さと向きに注意する
・ヘッドランプを人に向けない
現代ではLEDが主流となって来たランタン。
明るさをPRしているモデルが多いですが、そこまで明るいの要る?って物が多いですね。
テント内で照らしているならまだいいですが、テントの外で爆光ランタンを灯して周りを目潰ししているキャンパーがいます。
周りの人は常に眩しくて目がクラクラしてきますよ。
でも、当の本人らの目には入ってないから、結構気づかなかったりするんですよね。

ランタンの明るさは適切に調整する、光が他人の目に直撃しないか確認する、これが鉄則です。
ちなみに、光源って1つの明るい物より、そこそこの物を複数ちりばめた方が影ができにくくて快適ですよ。

中には、当人らも明らかに眩しいだろう状態でご飯食べてる人もいるね。
ランタンは眩しいのが普通と思ってるのかも。

いわゆる、昔ながらのガスランタンの形でLEDの物は、光飛ばして眩しいだけだよね~。
吊り下げて光を下に届けるルーメナータイプの方がよほど使いやすいと思うよ。
ヘッドランプを付けたときも同様。
自分の視線の先を明るく照らすので、つい他人のサイトが気になって目を向けたら、その人を目潰ししてることになります。
視線よりも下を向かせておくか、首から下げておくと良いでしょう。
・消灯時間を守る
これは当たり前のルールですが、消灯時間以降は原則 明かりを消しましょう。
大体22時ごろに決まっている所が多いですね。キャンプ場によって完全消灯か、最小限に留めるかは異なります。
消灯後は、少なくともテント外で光をまき散らすのはNG。
テント内で、明るすぎない物はまぁ多少ならOKじゃないでしょうか。

周りの光が気になる、自分の光を漏らしたくない…という場合は、コールマンのダークルームのような遮光率の高いテントを選ぶのがおすすめ。
どれだけ周りが眩しかろうが、テント内は真っ暗になりますし、その逆もしかり。
まとめ。
ということで、私が遭遇した事例を中心にルール・マナー違反を挙げてみました。
他人の区画に入ったり、騒音トラブル、光害など、皆さんも一度は経験したことがあったのではないでしょうか?
こうしてまとめてみると、キャンプ場でのマナー・ルール違反ってめっちゃ多いんだな、と改めて私も感じました。
でも、だからと言ってガチガチに縛られるのも楽しくはありませんよね。
キャンプは自然の中で楽しむものですが、そこには他のキャンパーもいます。
気持ちよく過ごすためには、お互いを尊重し、最低限のルールとマナーを守ることが大切です。
みんなが気持ちよくキャンプを楽しめるよう、ちょっとした気配りを大切にしていきましょう!
それでは!
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