キャンプツーリングを始めるなら、まず揃えるべき道具の一つが「テント」です。
現地での時間を快適に過ごすためには、適切なテント選びが重要です。
しかし、初心者や未経験者にとって、どんなテントを選べば良いか迷うことが多いのではないでしょうか?
この記事では、キャンプツーリングに最適なテントの選び方を詳しく解説し、おすすめのメーカーやアイテムをご紹介します。
テント選びで重要なポイント
テントは種類が豊富なので、選ぶ際の基準を明確にしておくと失敗が少なくなります。
キャンプツーリングにおいては、以下のポイントを重視しましょう。
軽量かつコンパクトであること
テントは特に大きな荷物であるため、できるだけ軽量でコンパクトなものを選びましょう。
重さは2〜3kg以内が理想的です。収納サイズは長さ50㎝以内に収まるものがおすすめ。
軽くて小さいほど走行バランスを崩しにくく、バッグにも収納しやすくなります。
ただし、小さく軽くなるほど高価になる傾向にあるので、予算と相談しながら決めましょう。
設営が簡単であること
ツーリングで移動した後、疲れた状態でも簡単に設営できるテントが便利です。
設営時間が10~15分程度のモデルを選びましょう。
構造がシンプルなワンポールテントも初心者におすすめです。
どうしても設営に不安がある人は、ワンタッチテントなども選択肢に入れておきましょう。
防水性、耐候性が高い
自然の中で過ごすキャンプでは、突然の雨や強風に耐えられるテントを選ぶことが重要です。
防水性がしっかりした素材(耐水圧1,500mm以上)を選びましょう。
また、ポールの材質はアルミ製の物を選びましょう。
FRP(強化プラスチック)よりも丈夫なので、扱いに慣れていない初心者にも安心です。
2人用サイズor前室がある
ソロキャンプツーリングであっても2人用のテントを選ぶのが基本です。
バイクの場合、ヘルメットやジャケット、バッグなど嵩張る荷物が多いので、荷物を入れておくスペースが必要だからです。
1人用のテントでも、前室(荷物を置く場所)が広いモデルであればOK。
もちろん、もっと広いテントの方が快適ですが、その分収納が大きく設営も大変になります。ジャストサイズを狙っていきましょう!
おすすめのテントメーカー&アイテム
次に、キャンプツーリングに最適なテントを販売しているおすすめのメーカーをいくつかご紹介します。
それぞれに特徴があるので、まずは自分に合いそうなメーカーがどこなのか探してみましょう。
DOD(ディーオーディー)
ユニークで独特な製品を多くラインナップしているDOD。
中でも「ライダーズ」シリーズはキャンプツーリング向けに作られているので、個人的におすすめのメーカーです。
ライダーズワンポールテント
サイズ:1人用
設営時間(目安):5~10分
重量:2.5㎏
収納:φ14㎝×50㎝
耐水圧(フライ):2,000㎜
ポール:アルミ
設営が簡単なワンポール構造で、1人用の寝室と大きな前室(荷物置き場)があるのが特徴。
出入口がひさしのような屋根になるので、雨でもくつろげる空間が確保できる。
収納も小さく重量が軽いので、250㏄などの小排気量バイクにもおすすめ。
DODライダーズワンポールテントの公式ページはこちら
ライダーズワンタッチテント
サイズ:1~2人用
設営時間(目安):5~10分
重量:4.3㎏
収納:φ20㎝×62㎝
耐水圧(フライ):3,000㎜
ポール:アルミ
ロープを引っ張るだけでテントが広がるワンタッチ構造のテント。
ポールを通したりフライシートを掛ける手間が無く、初心者でも簡単に設営できる。
前室もあるので、雨でも簡単な調理や作業ができる。
DOD ライダーズワンタッチテントの公式ページはこちら
ライダーズバイクインテント
サイズ:1~2人用
設営時間(目安):5~10分
重量:5.5㎏
収納:φ23㎝×58㎝
耐水圧(フライ):3,000㎜
ポール:アルミ
バイクが入るほど大きな前室を備えたワンタッチテント。
前室は幅215㎝、奥行き130㎝もあり、雨でもイスを置いてくつろげるほどの広さがある。
設営の早さと快適性を両立したい人におすすめ。収納が大きいので積載に余裕のあるバイク向け。
DOD ライダーズバイクインテントの公式ページはこちら
コールマン(Coleman)
コールマンは世界的に有名なアウトドアブランドで、比較的安価ながらも高品質なテントを提供しています。
初心者向けのテントも多く、ラインナップも豊富なのできっと気に入ったテントが見つかるでしょう。
ツーリングドームST
サイズ:1~2人用
設営時間(目安):10~15分
重量:4㎏
収納:φ19㎝×49㎝
耐水圧(フライ):1,500㎜
ポール:FRP
キャンプツーリング向けテントとしてかなり有名で使用者の多いテント。
荷物が置ける広い室内と、雨でも過ごせるほど大きな前室で、快適性が高い。
設営も簡単で、慣れれば10分ほどで完成する。
コールマン ツーリングドームSTの公式ページはこちら
ツーリングドームLX
サイズ:2~3人用
設営時間(目安):10~15分
重量:5.2㎏
収納:φ21㎝×49㎝
耐水圧(フライ):1,500㎜
ポール:FRP
ツーリングドームSTよりも一回り大きいのがツーリングドームLX。
タンデムでキャンプツーリングに行く場合や、荷物が多い人向け。
ソロキャンプツーリング用と車でキャンプに行く用でテントを兼用するならLXがおすすめ。
コールマン ツーリングドームLXの公式ページはこちら
モンベル(mont-bell)
モンベルは、日本のアウトドア用品メーカーで、特に軽量性と高い耐久性が魅力です。
高品質なテントは、過酷な気象条件でも快適に過ごせるため、多くのキャンパーに支持されています。
クロノスドーム2型
サイズ:1~2人用
設営時間(目安):10~15分
重量:2.4㎏
収納:φ16㎝×35㎝+φ6㎝×44㎝
耐水圧(フライ):1,500㎜
ポール:アルミ
ポールがX型の一体型になっていて、初心者でも簡単に設営できる構造が特徴。
前室はロープを張ることで拡大するので、見た目以上に広く使える。
モンベルらしく品質が高く、長年使える信頼性の高さも魅力。
モンベル クロノスドーム2型の公式ページはこちら
ムーンライトテント2型
サイズ:1~2人用
設営時間(目安):10~15分
重量:2.4㎏
収納:φ17㎝×35㎝+φ11㎝×44㎝
耐水圧(フライ):1,500㎜
ポール:アルミ
「月明りでも設営できる」が名前の由来となっているほど、とにかく設営が簡単なテント。
一体型のA型フレームにインナーを吊るして、フライシートを被せるだけ。
ゆるキャン△でもリンちゃんが使用していたモデルとして、一時期大人気になった。
モンベル ムーンライトテント2型の公式ページはこちら
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG)
新潟県三条市に本社を置く日本のメーカー。「鹿番長」の愛称で親しまれている。
リーズナブルで高品質な製品を多くラインナップし、キャンプ初心者にはとてもありがたい存在。
リベロ ツーリングテントUV
サイズ:1~2人用
設営時間(目安):10~15分
重量:3.1㎏
収納:φ16㎝×40㎝
耐水圧(フライ):600㎜
ポール:FRP
コンパクトな収納サイズと圧倒的に安いお値段で、キャンプデビューに最適なテント。
前後に靴などが置ける前室があり、中の広さも十分。
ハンマーが付属しているので別で買わなくて済み、初心者におすすめしやすいモデル。
キャプテンスタッグ リベロツーリングテントUVの公式ページはこちら
トレッカー ソロテントUV
サイズ:1~2人用
設営時間(目安):10~15分
重量:2.1㎏
収納:φ18㎝×39㎝
耐水圧(フライ):2,000㎜
ポール:アルミ
軽い、小さい、安いと3拍子揃ったソロテント。この価格でアルミポールなのも素晴らしい。
テントは寝るだけ、と割り切った使い方をする人や、タープを張るから前室が必要ない人におすすめ。
徒歩でもキャンプをしてみたいという人にもちょうどいい。
トレッカー ソロテントUVの公式ページはこちら
エクスギア ソロテント
サイズ:1人用
設営時間(目安):10~15分
重量:2.1㎏
収納:φ16㎝×47㎝
耐水圧(フライ):2,000㎜
ポール:アルミ
出来るだけ軽量コンパクトなテントが欲しいけど、大きな前室も欲しい!という人向けのテント。
寝室は完全1人用ながら、前室が奥行70㎝あるので調理や作業ができる広さがある。
前室は高さがあるので、スポーツ自転車を入れることもできる。
エクスギア ソロテントの公式ページはこちら
バンドック(BUNDOK)
バンドックも新潟県燕市のアウトドアメーカー。安くて良い製品が多く、キャプテンスタッグと並ぶ初心者の味方。
ソロドーム1
サイズ:1人用
設営時間(目安):10~15分
重量:1.8㎏
収納:φ15㎝×38㎝
耐水圧(フライ):3,000㎜
ポール:アルミ
軽量・コンパクトなドーム型テント。驚くほど軽くて小さく、コスパも抜群。
インナーがフルメッシュのため通気性が高く、夏でも快適に過ごすことができる。
色はベージュのほか、オリーブなどもある。
ソロドーム1の公式ページはこちら
ソロティピー1
サイズ:1人用
設営時間(目安):5~10分
重量:2.2㎏
収納:φ19㎝×42㎝
耐水圧(フライ):3,000㎜
ポール:アルミ
正方形型のワンポールテント。インナーと前室が半分に分かれている2ルーム構造。
ペグの位置が分かりやすく、ワンポール初心者でも立てやすいのが嬉しい。
テント頂点のループにタープを接続することも可能で、簡単にタープが立てられる。
ソロティピーの公式ページはこちら
ツーリングテントUV
サイズ:1~2人用
設営時間(目安):10~15分
重量:2.3㎏
収納:φ13.5㎝×46㎝
耐水圧(フライ):1,000㎜
ポール:FRP
実売価格が5,000円ほどと抜群のコスパを誇るツーリング用テント。
耐水圧も低めでポールもFRPだが、とにかく安くテントを買いたいならコレ。
強風や大雨でなければ問題なく使えるので、とりあえずテントを試したい人におすすめ。
ツーリングテントUVの公式ページはこちら
テント選びでよくある質問
これまでの経験から、テント選びに関してよくある質問とその答えをまとめました。
テント選びの参考にどうぞ!
ドームテントとワンポールテント、どっちがおすすめ?
答え:初心者ならドーム型から始めるのがおすすめです。
どちらにも特徴があるので、どちらかが劣っているということはありません。
私はどちらかというとワンポール派ですが、初心者は定番のドーム型にしておけば間違いないでしょう。
私は居住性重視ならドーム型、設営重視ならワンポールと使い分けているよ!
シングルウォールとダブルウォール、どちらがいい?
答え:ダブルウォール一択!
シングルウォールは軽量化のため、幕一枚で完結するテントです。
バイクに積載するという制約があるとはいえ、シングルウォールを選ぶほど軽さ・小ささにこだわる必要はありません。
ダブルウォールで軽量コンパクトなテントを選ぶだけで十分です。初心者ならなおさら!
前室が大きいテントと、別途タープを張るのでは、どちらが良い?
答え:前室が大きいテントの方が結局ラク
これは好みもありますが、手間の面で言えば前室付きテントの方が楽です。
追加でタープを張るには15分ほどかかりますので、それなら前室付きテントでいいや、ってなるんですよね。
テントとタープが別だと、最後までタープを残せるから雨の撤収でも荷物を濡らしにくい、というメリットもあるんですが…。
前室で荷物を片づけて最後にテントを仕舞っても一緒なので、やっぱり前室付きテントの方が良いな~、と思っちゃいます。
初めてのテントは何万円くらいのを買うべき?
答え:1万円以下の安いのでも十分です!
初めてのキャンプツーリングであれば、道具の良し悪しや自分に合っているかは分かりませんよね。
「思っていた感じのテントじゃなかった…」って事や、「買ったけどあんまり行かなくて無駄になったな…」って事もあり得るので、まずは安いやつにしておきましょう。
「初心者だから高い良いのを買っておけば安心」というのは、ちょっと間違い。
正しい取り扱いやメンテナンスができていないと、高価な物でも簡単に破損・劣化します。
安いやつを何回か使って、壊れたり違うのが欲しくなったら、また買えばいいんです。
その時は欲しいものが明確だから失敗しにくいし、取り扱いも覚えていれば壊すこともありません。
キャンプにハマったら、絶対に新しいテントが欲しくなります。それがキャンプ道具沼。
ポリエステルとポリコットン、どっちがおすすめ?
答え:キャンプツーリングではポリエステルがおすすめです。
テントのフライシート(外幕)には主にポリエステルとポリコットンの2種類があります。
キャンプツーリング用にテントを買うのであれば、基本的にはポリエステルの物をおすすめします。
特に私が重要視しているのが乾燥の時間。
速く乾けばその分早く出発できるので、ツーリングに充てられる時間も長くなります。
チェックアウト時間までのんびり過ごしたいなら別ですが、2日目もガンガン走りたいなら断然ポリエステルです。
ちなみにポリコットンは結露の激しい秋~春に使われることが多いですが、太陽のパワーが弱いその時期だと本当に乾きません。
晴天の下で1時間干してもまだまだ湿っていて、完全乾燥を目指すとお昼までかかることも…。
ポリコットンが乾くのを待ってたら、走る時間が無くなっちゃうよォ!
帰ってから家で干すならポリコットンもアリですが、初めてのテントにはちょっと向いてないですね。
まとめ:自分に合ったテントを選んで、キャンプツーリングを楽しもう!
初心者にとって、最初のテント選びは分からないことが多くて悩むもの。
はじめてのテントなら、まずはオーソドックスで安価なモデルの中から選んでみましょう。
自分に合ったモデルを選ぶことは大切ですが、あくまでも基本に忠実なテント選びをすることが失敗しないコツです。
独創的・特徴的なテント、高性能・高価格なテントを選ぶのはその次からでも遅くありません!
テント選びの基本をもう一度おさらいすると…
テント選び方の基本
・軽くてコンパクトなモデルを選ぼう
・設営が簡単にできる物を選ぼう
・信頼できるメーカー・製品を選ぼう
・自分のスタイルに合ったものを選ぼう
キャンプではテントがあなたの秘密基地。
不安や不快感ではなく、ワクワクと充実感が得られる空間となるような、自分にぴったりのテントを見つけてください!
私がこれまでに購入したテントやタープのレビュー記事は↓こちら。
分からないことがあればお答えいたしますので、お問い合わせやコメント欄からお気軽に質問いただければと思います。
それでは!
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