最近、エアーマットで対流による底冷えを体験してきましたのでレポートします。
ネットや雑誌等でも「エアーマットは冬キャンプNG」といった情報を見かけますが、実際どうなるのか。
自分で確かめないと納得できないタイプなので、実際にやってみました。
なぜエアーマットが冬にNGなのか、実際使うとどうなるのか。
気になっている方はぜひ一度ご覧くださいませ。
エアーマットの対流とは:温度差による底冷え
そもそもエアーマットの対流とは何なんでしょうか。
すごく簡単に解釈すると「エアーマットの中で、体の熱と地面の冷えによる温度差で空気が混ざる現象」。
冬の場合は体の熱より冷えの方が強いので、エアーマットが冷えてしまいます。
対流=温度差で空気が混ざる現象
難しい理屈は理解できずとも、冷たい地面に対してエアーマットは断熱効果が皆無であるという理由がなんとなく分かりますね。
冬にエアーマットで寝てみたら:めっちゃ冷えた
そういわれても、「じゃあどのくらい寒いと対流って起こるの?」とか「どの程度の冷えを感じるの?」が分かりません。
以前のキャンプ時に、ちょうど試せそうな時がありましたので、実際に対流体験をしてみました。
実験条件
・使用するマットは3,000円程度の断熱効果0の製品 → INVOKER エアーマット紹介ページ
・シュラフは完全冬用(モンベル#1) → シュラフが寒さの原因にはならない
・最低気温が5度程度 → そこそこ冷え込む春キャンプ
・底冷えを感じたら、断熱効果のあるマットを敷いて違いを確認する

このように、インナーテントの上にエアーマット、シュラフで寝てみました。
使用するシュラフはコンフォート-3度なので、使用気温は余裕でクリアしています。
22時ごろ、気温5度でシュラフに入って実験スタート。
それまではガスヒーターで軽く暖を取っていましたが、基本的に体は冷えています。
横になってすぐは、特別寒さは感じません。割と普通に睡眠に入りました。
午前2時(就寝から4時間後)、寒さで目が覚める。
シュラフは暖かいはずなのに、背中がめっちゃ寒い。ゆえに上半身がすごく寒い。
完全な底冷えと判断。とても寝れそうにない。
断熱マットを敷いてみたら:あっさり改善される
ここから実験第二段階。
エアーマットの下に断熱効果のあるサーマレスト・Zライトを敷いて寝てみました。

身体の熱反射効果を期待して、アルミを上側にしています。
キンキンに冷えた背中が、じわりじわりと暖かくなっていくのが感じられます。いつの間にか就寝。
翌朝6時、目覚ましがかかるまでぐっすり睡眠。
夜中までの背中の冷えは感じず、全く問題ないレベルにまで改善。マット一枚でここまで変わるか・・・。
まとめ:対流による底冷えは本当でした。
ということで、今回の実験から分かったことは以下。
・気温5度でも、明らかな対流による底冷えを感じる
・シュラフが寒さに対応していても無意味(背中は綿がつぶれて保温しない)
・断熱効果のあるマット一枚敷くだけで大幅に改善される
・エアーマットに断熱効果は無い。冬に単体で使うことは推奨しない。
・冬のマット選びは超重要。

エアーマットはコンパクトで寝心地の良い、キャンプツーリングには頼もしいアイテムですが、単体では寒さに対抗できません。
真冬はもちろん、冷え込む可能性がある春や秋でも底冷えには対応できません。
断熱効果のあるマットを下に敷くか、あるいは断熱効果の高いエアーマットを選ぶことを強くお勧めします。
サーマレストのネオエアーXシリーズは冬でも使えるエアーマットなので、1つのマットで完結したいならこういった製品を選びたいですね。
値段は目玉飛び出るほど高いですが・・・
キャンプツーリングなどのコンパクト道具でのキャンプなら、最終装備候補になるんでしょうかね。
私もいつかは使ってみたいものです。(遠い目)
ま、それは値段的にあまり現実的ではないので、安いエアーマット+安い断熱マットの組み合わせが最もコスパが良いかなと。
どちらも3,000円程度で買えるので、合計6,000円。エアーマットは収納も小さいので、荷物増も最小限。


私は当分、この組み合わせでいこうかなと思います。
ということで、エアーマットの対流・底冷えを実験したレポートでした。
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