
キャンプ道具って、どうやってバイクに積んだらいいの?
キャンプツーリングでは、道具選びと同時にバイクに荷物をどう積むかを考えなければいけません。
大きく重い荷物、しっかりとした積み方でないと走行中の安全にも関わります。
この記事では、バイクへのキャンプ道具積載について詳しく解説していきます。
「どのような積み方があるの?」
「費用はどのくらいかかる?」
「注意すべきポイントってなに?」
といった不安・疑問を解決するお手伝いができればと思います。
いくつもある積載方法にはそれぞれの特徴があるため、特に重要な3つの要素でランク付けしています。
・雨耐性 ・・・雨など水濡れへの強さ
・機能性 ・・・荷物の出し入れ、バイクへの固定などの使いやすさ
・コスト ・・・導入するまでの費用
これまで10種類以上の積載アイテムを試してきた積載マニアのヒスケが、がっちり解説いたしますよ!
積載の基本はシートバッグ【容量50〜70L】


積載の基本は、リアシートに載せる「大型シートバッグ」です!
まずキャンプ道具積載の第一歩は、リアシートに載せる大型のバッグから。
リアシートは重量物を載せるための強度と安定性が最も高い部分ですので、ここを最大限活用できる方法を選びましょう。
車種にもよりますが、容量が50〜70Lくらいの大きなバッグを載せることが出来ます。
バイク用品メーカーからたくさんのシートバッグが販売されているので、きっとあなたに合うものが見つかるはず。
積載に関するルールを覚えておこう
バイクに荷物を載せる場合のルールを簡単にまとめてみました。
ちょっとややこしいので「シートバッグに収まればOK」と覚えておけば良いでしょう。
・荷物の重量は60kgまで
・横幅は(乗車装置または積載装置から)左右15㎝ずつまで
・後ろは(乗車装置または積載装置から)30㎝まで
※シートバッグなどは「積載装置」にあたるので、バッグからはみ出す長さが上記に該当する
→つまり、シートバッグから上記の分はみ出さないように積めばOK!
(ツーリングネットでの固定は「積載装置」ではないので、規定以上飛び出すとNG)
定番はタナックスのフィールドシートバッグ(MFK-101)


雨対策 ★★★☆☆ 防水性は無いが、レインカバーが付属する
機能性 ★★★★☆ 容量拡張、サイドオープン、ポーチなど機能性に優れる
コスト ★★☆☆☆ 1.5万円とやや値が張るが、丈夫で長く使える。
キャンプ用のシートバッグの定番商品といえば、タナックスのフィールドシートバッグ。
容量は39L〜59Lまで拡大できます。横からも荷物が出し入れできたり、マットを外付け出来たりと各所に工夫満載。
個人的なお気に入りはボトルホルダーで、休憩時にサッと水分補給出来るのでめっちゃ便利。
125ccクラス〜大型バイクまで対応するので、迷ったらとりあえずこれでOK。取り付けベルトも付属します。
キャンプ場で見るバイクの大半にタナックス製品が装着されています。そのぐらい人気で定番なんですね。
タナックスの大型バッグにはこれ以外にもサイズ違いがあるので、車格や容量に合わせて選ぶことが出来ます。
関連 Amazonでタナックスのシートバッグを調べる
安く済ませるなら防水バッグ


雨対策 ★★★★★ 防水素材で対策必要なし
機能性 ★★★☆☆ 仕切りなどが無いシンプル構造
コスト ★★★★☆ 5千円〜。バイク用バッグとしては最安候補
もう少し安く抑えるなら、バイク向けに作られた防水素材のバッグがおすすめです。
細かな機能はありませんが、シンプルな分お値段が安くなっており、カラー・サイズも豊富です。
「たくさん機能があっても使いこなせないよ!」
「何も考えずにポイポイ放り込みたい!」
ってタイプの人には、こういったバッグのほうがおすすめです。(結局私もこれに落ち着きました)
仕切りがない分、うまく詰め込めば効率的に道具が積めるのが防水バッグのメリットですね。
関連 コスパで選ぶならこれ!WILD HEART 77L防水バッグレビュー
【DIYで積載】ホムセン箱(RVBOX460)


雨対策 ★★★★★ 防水素材で対策必要なし
機能性 ★★★☆☆ イス・テーブル代わりになり、DIYで機能拡張しやすい
コスト ★★★★☆ 初期費用・改造費用共に安い(3〜5千円程度)
ホームセンターで売っているボックス、通称ホムセン箱を使うという手もあります。
専用品ではないので取り付けに改造や工夫が必要ですが、頑丈な箱は座ったりテーブルになったりと思っている以上に便利です。
サイズも様々で、小ぶりな物からテントなどを全て飲み込む大型のものまで、用途に合わせて選ぶことが出来ます。
唯一の弱点は見た目がダサいことですが、北海道ツーリングに行くと何故か周りがホムセン箱使いばかりで、いつの間にかかっこよく見えてきますw
詳しくはホムセン箱の選定・取り付けをまとめた↓の記事をご覧ください。
関連 ホムセン箱(RV BOX460)をバイクに固定する
サイドケースの装着で容量アップ

シートバッグだけだと道具が全部入りません・・・。

荷物量に応じてサイドケース(サイドバッグ)を追加しよう!

シートバッグだけで収まらない時は、サイドバッグを装着するという手があります。
容量は片側10〜20Lと小ぶりですが、クッカーなど小さめの道具を収納するのにちょうどよいサイズ感。
装着難易度は少し上がりますが、荷物の重心を抑えつつ積載量が増やせるので、安定性を損ないにくいのがメリットですね。
サイドケースが付いているとツアラーっぽさがグッと増すので、ビジュアルも結構気に入ってます。
(この辺は個人の好みですが・・・)
【見た目◎】タナックス ツアーシェルケース2


雨対策 ★★★☆☆ 防水インナー、外付けレインカバーあり
機能性 ★★★★☆ 横開きで出し入れしやすい
コスト ★★☆☆☆ 約2.5万円はちょっと高すぎる気もする・・・
サイドケースで私の一押しは、これまたタナックスのツアーシェルケース2。
容量は片側20Lとやや大きめで、荷物を入れやすい四角型なのでパッキングしやすいのが特徴。
見た目もかっこよく、オプションでテーブルとして二次利用できたりと機能性は抜群。
マフラーに干渉しやすいので、取り付けにはちょっとした工夫が必要です。
関連 ツアーシェルケース取り付けのコツ
パニアケースの装着【GIVI E22】


雨対策 ★★★★★ 防水素材で対策必要なし
機能性 ★★★★☆ 鍵付き、ワンタッチ着脱で使いやすさ抜群
コスト ★☆☆☆☆ ケース、アタッチメントともに高額である(参考費用 合計6万円)
同じサイドケースでも、ハードタイプの物は「パニアケース」と呼ばれます。
GIVIのE22というモデルならサイズがちょうどよいので多くのバイクに適合するでしょう。
防水性があり脱着もワンタッチ。キャンプツーリングでは無敵の装備と言っても過言ではありません。
取り付けには車種別専用ステーのほか、汎用ステーをDIYで固定する方法もあります。
いずれにしても費用または手間が多くかかりますが、それに見合うだけの利便性が手に入りますよ。
トップケースとパニアケースで重装備した姿は、まさにツアラーと呼ぶにふさわしい面構え。
よく「フルパニア」と呼ばれますが、これは俗称だそうです。でもフルパニアって言いたくなるよね。
私は長年「フルパニア」に憧れていましたが、最近ついに実現しました。
車種別マウントや取り付け作業の様子などを下記で詳しく解説しています。
関連 CB400SBにモトコのサイドマウントとGIVI E22を取り付ける
トップケースを装着する


サイドケースが簡単には付けられない車種なんですが・・・

それなら、トップケースを装着するという手もあるよ!
サイドケースが取付困難なバイクの場合、トップケースを取り付けるのはいかがでしょうか。
こちらはほとんどのバイクに専用の取付キットが販売されており、取り付けの制約も少ないことが特徴です。
トップケースは防水性があり、鍵付きでロック出来るため防犯性能も高く、バイクには貴重なトランクルームとなります。
サイズも様々ですが、ヘルメットが入る物を選ぶと使い勝手が良くめちゃくちゃ便利です。
【箱の定番】GIVI E340 ヘルメット収納が可能


雨対策 ★★★★★ 防水素材で対策必要なし
機能性 ★★★★☆ ヘルメット収納OK、鍵付きでセキュリティも万全
コスト ★★★☆☆ やや費用は掛かるが、パフォーマンスは抜群(1.5〜2.5万程度)
トップケースといえばやっぱりGIVI。
E340は容量が34Lあり、フルフェイスヘルメットがぴったり入るサイズとなっています。
道中の買い出しや観光、食事の際などヘルメッバイクを離れる時は盗難防止に。
また、ヘルメットをテントの中に置くとすごく邪魔なので、トップケースに入れておけテントが広々。
見た目でトップケースを敬遠する方もいますが、一度使うと使い勝手の良さで手放せなくなるんです・・・。
取り付けには専用ステーが必要です。どのバイクも大体同じ方法なので、↓記事を参考にどうぞ。
関連 CB400SB(NC42)にGIVIのトップケースを取り付ける
積載実例はこんな感じ

実際にどんな風に積んでるのか、見てみたいな〜

色々試行錯誤してきた、これまでの積載例を紹介するよ!


①タンクバッグ(10L)ー 日帰りツーリングでも使います。小物やマップなど。
②防水バッグ(70L)ー テントや寝袋など、メインとなる大きな道具を入れています。
③トップケース(43L)ー カッパや防風インナーなど。メットを入れるため普段は空けてます。
④ツアーシェルケース(20L*2)ー クッカーなどの調理器具と、着替えを分けて収納。
この積載のポイントは幅広の防水バッグですね。容量の割に高さが抑えられるので、トップケース開閉の邪魔にならないのがポイント。
ツアーシェルケースも横開きなので、大きなバッグを積んでいても荷物の出し入れに不便しません。
積載容量は合計143Lですが、実際に積み込むのは100Lほど。重量は30kgくらい。
見た目も旅バイクっぽい重厚さで、結構お気に入りの積載パターンです。


2021年夏の北海道ツーリングではフルパニア+ホムセン箱という仕様で行きました。
その理由は以下の通り。
・10日にも及ぶ長旅、必ず雨に当たる。荷物を絶対に濡らさないためのハードケース。
・北海道は走行速度が速いので、荷物は極力外に出さない。(落下するリスク、風でバタつくストレスを回避)
・ゴミを捨てられない、お土産をたくさん買うので、余裕のある容量を確保。
・毎日が道具の積み下ろしの連続。バイクへのケース脱着が素早く行える。
・ホムセン箱に現地で買ったステッカーが貼れる(笑)
結果的にこの仕様で行って大正解だと感じましたね。なんせ、めちゃめちゃ雨だったので・・・。


過去にはポップアップテント(クイックアップドームW)をバイクに積んだこともありました。
直径60㎝以上の収納寸法なので、バイクに積むのはなかなか大変です。
ミニホムセン箱と45L防水バッグでトップケースとの高さを揃えて、その上に載せるという荒業。
載せ方も苦労しますが、何より見た目がダサいのが致命的・・・w
こちらの記事で詳しく紹介しております。
関連 ポップアップテント(クイックアップドーム)をバイクに積載する方法
ポップアップテントとバイクキャンプとの相性は良いので、改善して再チャレンジしたいですね。
まとめ。理想の積載スタイルを見つけよう!

ここまで、道具積載の基本的なパターンとその特徴や費用をご紹介してきました。
積載は「これが正解!」というものがなく、限られた予算や積載スペース、車種ごとの制約などがあり、いかに工夫して載せるかが面白いところでもあります。
実際に積んでみないと課題も見えてきませんので、まずは実践してみて足りない所を補っていきましょう。
積んだときのかっこよさや使い勝手など試行錯誤しながら、自分の理想となるスタイルが出来上がったときには、なお一層キャンプツーリングが楽しくなりますよ!
それでは!
コメント