WAQから登場したソロ用ワンポールテント「Alpha(アルファ)TC」のレビューをお届けします。
いま流行りのワンポール構造にTC素材でスカート付き、そしてアレンジ多彩のフラップと、売れる要素全部盛りしたテントです。
時期を選ばず使える機能性と、いろんな張り方を楽しめる点が評価され、発売開始以来入荷待ちが続くほどの大人気。
アルファTCの特徴と、実際のユーザーレビューから判明した弱点などをまとめました。
購入検討中の方は是非参考にどうぞ。
アルファTCだけじゃない、CampGARAGEがおすすめするテント一覧はこちら
アルファTCはこんなテント
WAQは大阪に本社を置く日本のガレージブランド。
「アウトドアを通じて人生にわくわくを」をテーマにしていることからWAQと名付けられました。
比較的新しいブランドですが、インフレーターマットや2WAYコットなど発売直後から売り切れ続出になる人気商品も多数登場しています。
そんなWAQから待望のテントが登場したのが2020年11月。
TC素材のソロ用ワンポールテントで、アレンジ多彩なサイドフラップを備えており、用途に合わせていろんな張り方ができます。
この手のTC系ワンポールテントはパンダTCやソロティピーTCでも人気がありましたが、後発のアルファTCはそれらをも凌ぐ人気モデルとなりました。
(登場直後の予約合戦に参加しましたが、とても買えませんでした・・・)
フロアサイズは240cm四方、高さ150㎝でバンドックのソロティピーTCと同じ。
構造もよく似ていることから、ソロティピーTCをバリバリ意識したライバル商品になるわけです。
アルファTC | ソロティピーTC | |
価格 | 29,800円 | 24,800円 |
展開サイズ | 240x240x150cm | 240x240x150cm |
収納サイズ | Φ22x57㎝ | Φ24x44㎝ |
重さ | 6.5㎏ (サブポール2本) | 4.8㎏ (サブポール1本) |
アルファTCがその他のテントと比べてどう優れているのか、解説していきたいと思います。
AlphaTCの特長:欲しい機能が満載!
多彩なパターンで張れる
アルファTCの最大の特徴でもあるサイドフラップ。
2枚のフラップを使うことで、雨や日差しの向きなどに対応した快適な空間が作れます。
ここでは公式も提案している3つのスタイルをご紹介します。
アレンジ1:洞窟スタイル
前室をそのまま延長したかのような状態のアレンジ1。
左右からの視線を遮るのでプライベート感が高く、洞窟のような秘密基地感が楽しめる。
ポールとロープを1本追加するだけなので、簡単に張れるのも特徴。
横殴りの雨や風、強い西日などにも対応できる。
アレンジ2:商店スタイル
片方はそのまま、もう片方を跳ね上げた形。お店っぽいので商店型と命名。
一方からの視線を遮りつつ、屋根を大きく取れる。このスタイルが出来るのはアルファTCだけ。
閉塞感と開放感が程よくミックスされた、イチ押しのスタイル。
アレンジ3:タープスタイル
両方を開放し、屋根だけを跳ね上げるオープンタープ型。
周囲の眺めが良い時や、仲間とグループキャンプするときなどに便利な開放型スタイル。
雨が室内に入り込みやすいので、雨天時には不向き。
ワンポールテント+タープで真似出来る
フラップなどを持たないワンポールテントでは、アルファTCほど広い空間はありません。
別途タープなどを接続してやらなければいけません。詳しくは↓こちらの記事で解説しています。
逆に言えば、いつも使っているワンポールテントも簡単にタープが繋げられるということ。
私は雨が予想される場合などはタープを持って行き、状況に合わせて張っています。
夏でも冬でも使える
いろんな機能がしっかり入っているので、時期を選ばず1年中使えるのも特徴です。
4シーズンテントでもあるアルファTCの特長を解説します。
TC素材
コットンとポリエステルの混紡素材、TC(テクニカルコットン)が使われています。
焚き火の火の粉が飛んでも穴が空きにくく、寒くても結露しにくいので冬キャンプに向いています。
一方、通気性が良く濃い影が出来るので、夏キャンプでも快適に使えるのがTCの凄い所。
TCらしいタンカラーも人気の理由で、色合いも良いと評判が高いですね。
スカート、ベンチレーション
スカートが付いているので、地面とのすき間から風が入ってくることを防げます。
寒い冬キャンプでは隙間風の有無で体感温度がかなり変わってくるので、スカートは必須と言えます。
巻き上げておくことも出来るので、状況によって換気能力を上げたり、夏キャンプで通気性を上げることも出来ます。
ベンチレーションもテント頂点に2か所ついています。
ちなみにWファスナー仕様なので、薪ストーブで煙突を出すことも簡単に出来ます。
前後に出入口
出入口は後ろ側にも付いています。
夏場など、通気性を最大限に良くしたいときは前後開放することが出来ます。
日中は寝室が必要ないので、前後開放したタープスタイルで過ごすのも良いですね。
また、前室側が荷物で一杯でも出入りできるほか、コットなどをインストールする際も後方の方が楽に行えます。
後ろ側はセンターファスナーなので、手が届きやすく開けやすい工夫がされています。
ちなみに設営時ポールを入れる時も、後ろ側からが推奨されています。
コットが入る大きめのインナー
アルファTCのインナーは大きめ(230×110㎝)に設計されています。
これは同じサイズのテント(パンダ・ソロティピーの220×100㎝)と比較しても、10㎝ずつ大きくなっています。
マットで寝たときも余裕がある他、ローコットを置いても余裕で寝れるサイズ感となっています。
インナーを使う夏キャンプでも、背中が蒸れにくく寝心地がよいコットを使いたい、というニーズにしっかり応えていますね。
PANDAでコットを使うと狭い
参考に、インナーが10㎝小さいパンダテントでDODのバッグインベッド(183x72x15.5㎝)を入れたときの写真。
ぎりぎり収まる・・・と言うより、あまりに余裕が無さ過ぎてパツパツです。
実際これで寝ると頭上の余裕がなく、ちょっと圧迫感があります。アルファTCのがいいなぁ・・・。
アルファTCの弱点:雨漏りの事例あり
ここまでアルファTCの良いところを中心に取り上げてきました。
一方で気になる点、弱点と言わざるを得ない点もありますので、こちらもしっかり把握しておく必要があります。
物を買う時は何が優れているか?よりも短所をちゃんと許容できるか?が大事になってきますので、重要なポイントです。
収納サイズは大きめ
機能てんこ盛りのTCテントですので、どうしても収納サイズは大きく重くなってしまいます。
Φ22×57㎝、総重量6.5㎏と、なかなかのサイズ感。軽くて小さいというコンセプトではありません。
これにはサブポール2本なども含まれるため、ソロティピーTC(Φ24×44㎝、4.8㎏)などと比べても大きく重いのは仕方ありません。
車でのソロキャンプなら問題になることは無いでしょうが、バイクでのキャンプツーリングなどにはちょっと大物ですね。
他の道具を厳選し、軽量・コンパクト化する、積載容量を増やすなどの工夫が必要になってきます。
大きめの収納袋が良いという声も
付属の収納袋は、あえて大きめに作られています。
ちゃんと畳まなくても入る、グラウンドシートなど他の道具も一緒に収納しておける、など良い面もあり、好評な意見が多いようです。
コンプレッション出来るので、最後にギュッと締めればある程度小さく圧縮できるのも地味に良いポイント。
ファスナーの雨漏り
ファスナー部分から雨漏りする、という例が数件見受けられます。
防水処理が甘いか、精度が悪い可能性がありますね。
大手メーカー・ブランド製ではないので、品質については残念ながらハズレと言わざるを得ない物もありえます。
でも大丈夫。
WAQは購入から30日間は返品保証、また初期不良なら1年間無料保証で新品と交換してもらえます。
工業製品なので一定の品質ばらつきは仕方ありません。ちゃんと対応してもらえるということが大事です!
ポールがやや貧弱
テントを支える要のポールですが、こちらも少し貧弱だとの声が聞かれます。
太さ19㎜のアルミポールですが、設営するとしなりが大きくカチャカチャ音がする場面も。
曲がった、折れたという例がないので致命的なものではないですが、ちょっと心配ですね。
重いTCテント、かつ風を受けやすいフラップ装備ということを考えると、もっと太いものかスチール製にした方が良かったんじゃないかなぁ。
二股化してしてしまうのもアリ
どうせポールが弱点なら、強化がてらいっそ二股化してしまうのもアリ。
こちらはバンドックのソロティピー用ですが、テントの寸法が同じなのでそのまま使うことが出来ます。
ポール貧弱問題と、スペースの有効化が同時に解決できるのでおすすめです!
※ インナーを吊り下げるフックをDIYして追加する必要があります。
まとめ
ということで、アルファTCレビューでした。
ワンポールの立てやすさ、TCの利便性、スカート・フラップの機能性は抜群で、ソロキャンプ用テントとしてはトップクラスではないかと思います。
発売前から「人気でるだろうなぁ」とは思っていましたが、まさにその通りとなりました。
軽さ・コンパクトさを重視したテントではないので、バイクキャンプにはやや不向きですが、不可能なほどでもありません。
実際にキャンプツーリングで使用している方も何度か見かけたことがあります。
積載・持ち運びこそ多変ですが、いざ立ててしまえば都。快適なキャンプが出来るでしょう。
品薄状態が続いていますが、ようやく在庫も落ち着いてきたのか現在のところは通常出荷できるようになっています。
フリマサイト等での高額転売もありますが、今なら定価で買えます。
梅雨明け、夏休みシーズンになると再び在庫切れになることも予想されます。
購入を検討中の方はこまめに在庫チェックして、購入はお早めに・・・。
当サイトではこのほか、キャンプツーリングやソロキャンプにおすすめのテントを厳選してご紹介しています。
実際に使ったレビューも多数掲載しておりますので、よければご覧ください。
それでは!
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