キャンプで食材を冷やしたり保管するのに欠かせないクーラーボックス。
バイクで持ち運ぶなら、保冷力と軽さ・コンパクトさを両立した“セミハードタイプ”がおすすめです。
今回は、セミハードタイプの中から「キャプテンスタッグのスーパーコールドクーラーバッグ12L」(以下、スーパー)と「ロゴスのハイパー氷点下クーラーM」(以下、ハイパー)を比較してみました。
それぞれどのような特徴があって、どちらがキャンプツーリングに向いているのか、を見てみましょう。
クーラーバッグ選びの参考にどうぞ!
【スペック比較】スーパーが手頃、ハイパーは高い!
まずはお互いの基本的なスペックを比べてみましょう。
項目 | スーパーコールド クーラバッグ12L | ハイパー氷点下 クーラーM |
---|---|---|
容量 | 12L | 12L |
展開サイズ | 幅30㎝×奥25㎝×高22.5㎝ | 幅30㎝×奥24㎝×高24㎝ |
収納サイズ | 幅30㎝×奥24㎝×高13㎝ | 幅30.5㎝×奥24.5㎝×高11㎝ |
重量 | 約0.7kg | 約0.9kg |
定価 / Amazon | 7,700円 / 3,000〜5,000円 | 9,900円 / 7,000〜8,000円 |
どちらも容量は12L。展開・収納サイズもほぼ同等です。
ソロで一泊するなら、食材と保冷剤を含めるとこのくらいの容量がちょうどよいです。
就寝時などは要冷蔵じゃない食品も一緒に入れて食料庫としても使えば、匂いが漏れて動物が寄ってくる心配もありませんね。
最も大きな違いはその価格で、実売価格では圧倒的にスーパーのが安いです。
ハイパーは実売でも7,000円台〜で、ソロ用クーラーバッグとしてはかなりお高めのお値段です。
果たしてこの値段だけの価値があるのか?高ければ全てが勝るのか?
そういった目線でも見ていきたいと思います。

お値段までハイパーだぜ!
【保冷力】ハイパーが優勢。だけど…?


同じ条件で2つを比較した訳では無いですが、使ってみた感じでは保冷力はハイパーのが高いです。
2日目の朝でもロックアイス(1kg)の半分以上が残り、いつも使い切れず撤収時に多量に捨てていました。
スーパーの方は氷の残り量が少なく、大体3分の1くらいになります。
こちらも決して悪くはないんですが、比較するとどうしても優劣ははっきりします。
断熱材の厚みを見比べても明らかにハイパーのが厚く、しっかり保冷してくれそうな感じがします。
重量の差(200g)も断熱材の量の違いが大きいのではないか、と予想します。
しかし、保冷力が高くてもあまり意味がない、キャンプツーリングならではの事情もあります。
そもそも、キャンプツーリングにおいてそこまで高い保冷力は必要ないと考えます。
ほとんどの場合、1日目の朝〜昼に食材を持参or購入し、2日目の朝〜昼に使い終わりますよね。
献立的にも生肉や刺し身などを2日目に持ち越すことは考えにくく、野菜やウインナー、ヨーグルトなど10度以下で保存する保冷力があれば十分です。
つまり、始めの12時間は0度付近をキープし、以降24時間まで10度以下を保てれば十分なんです。
参考に、各食材ごとの保存に必要な温度を一覧にしています↓
品名 | 保存温度 |
---|---|
刺身 | −1℃〜2℃ |
生肉 | 0℃〜2℃ |
野菜 | 0℃〜5℃ |
ヨーグルト | 〜10℃ |
ウインナー | 〜10℃ |
パン | 常温可 |
保冷力が高いことは確かに魅力ですが、使い方の実情に合っていなければ宝の持ち腐れ。
ハイパーで2日目の昼間で刺し身や生肉を安全に保存しようとすると、それはそれで大変です。
(バッグの開閉を極力減らす、バッグ内の空洞を減らす、大量の氷を入れておく必要がある、等…)
ならば、そういった運用はしない前提で、お手頃なスーパーを使うほうがお財布的にも優しく賢い!と考えます。

使い方にあったスペックの物を選ぶ。道具選びの基本だね!
【開けやすさ、取り出しやすさ】スーパーコールドクーラーが優秀!


フタを開けたり中の物を取り出しやすさは、スーパーコールドクーラーの勝ちです。
しかも、圧倒的な差!
ファスナーはスムーズで片手でも操作しやすいし、フタもパカッと完全に開きます。
間口も広く、食材を出し入れしやすいので、結果的にバッグを開けている時間の短縮にも繋がります。
スーパー単体で見ると「コレが普通」に感じますが、ハイパーと比べると「普通であることの優秀さ」がよく分かります。


一方でハイパーの方は、開閉ファスナーの動きが渋いです。
特に角の曲がっている部分はファスナーが引っかかりやすく、片手で開けるのはちょっと無理があります。
フタもパカッと開かず、形状記憶のように勝手に閉まろうとするので、片手でフタを押さえながらもう片手で取り出す必要があります。
そして間口も狭く、奥の物を取り出すためにまず手前の物を一旦取り出してから…と、使い勝手にやや難がある印象。
せっかくの高い保冷力も、取り出しに時間がかかってしまっては冷気が逃げてしまいます。
ハイパーは使っていて軽いストレスすら感じるので、このあたりの差は結構大きく感じました。

保冷力だけじゃなく、開けている時間が短く済む事も大事なんですねぇ…
【使いやすさ、畳みやすさ】相変わらずスーパーが優秀!

その他の使いやすさを見ても、スーパーコールドクーラーの勝ちですね!
天板にドリンクや小物が置けるので、ラックなどがないバイクキャンプでサブテーブルとして重宝します。
中身が少ない状態でも安定感があり、飲み物とスマホを一緒に置いても不安な感じがしません。

この安定感の理由は、左右の補強板。
展開した後にこの補強板を起こすことで左右の壁として機能し、中身が入っていなくてもしっかりと箱型を維持します。
収納時は補強板を畳めるので、コンパクト収納の妨げになりません。いいアイデアですよね〜。

ハイパーの方はと言うと、上に物を置く想定をしていません。
天面が斜めな上にくぼみが無いので、スマホなどを置いてもいつの間にかスルリと落ちてしまいます。
安定感がないので、当然飲み物などを置く気にはなりません。

テーブルが常に物で溢れるタイプの人は、スーパーを使うべし!

また、収納時の畳みやすさもスーパーのほうが遥かに楽です。
これは主に断熱材の厚みによる違いですが、ハイパーは豊満すぎる断熱材が非常に邪魔で、ギュッと押し込みながら畳む作業をしなければいけません。
広がろうとする本体を抑え込みながら、これまた硬いファスナーを閉めていかねばならず、ハイパーの折りたたみ作業は正直面倒です。
スーパーの方は断熱材が薄いので力も不要で、しかも縦方向に畳むのでそのまま上から「エイッ」と押し下げれば良いので作業性も良好。
(ハイパーは横方向に畳むので、まさにアコーディオンのようなそれです。)


ちなみにですが、スーパー・ハイパーともにクイックキャンプのテーブルの下にちょうど収まります。
テント内のスペースを有効利用出来るので、荷物をまとめてお片付けしておきたい時などに便利です。

ハーフメッシュテーブルは本当に使いやすくて便利!超おすすめだよ〜
【まとめ】スペックだけでは分からない“使いやすさ”が大事!
スーパーとハイパーを比べてみた結果をまとめてみました。
項目 | スーパーコールド クーラバッグ12L | ハイパー氷点下 クーラーM |
---|---|---|
保冷力 | ◯ 普通 | ◎ 高い |
開閉ファスナー | ◎ 快適 | △ 引っかかる |
収納しやすさ | ◯ スムーズ | × かなり硬い |
間口 | ◯ 広い | △ 狭い |
天板 | ◯ 使いやすい | × 使いにくい |
価格 | ◯ お手頃 | △ 高い |
スーパーは苦手なところが少なく、利便性の良いバランスの取れたクーラーバッグ。
ハイパーは保冷力に特化している分、利便性が劣り価格もかなり高いです。
どうしても保冷力を重視しなければいけない!というのでなければ、スーパーコールドバッグをおすすめします。
キャンプ以外にも学校・仕事用のお弁当BOXにしたり、普段のお買い物にも使えるデザインとなっています。
カラーはホワイト・ブラック・タンの3色展開。好みに合わせて選べるのも嬉しいポイント。
私は黒か白で悩み、白を選びました。
黒よりも熱を吸収しにくいので、きっと保冷力も白のほうが良い…はず。

質感も良いし、お買い物時に便利な肩がけベルトも付いています。
買いやすいお値段と使いやすさ、必要十分な保冷力とコンパクト収納。
キャンプツーリング向きのクーラーバッグは、こういうモデルのことなんだな!
と、比較してみて改めて感じました。
バイクで持ち運ぶクーラーバッグで悩んでいる方、ぜひともスーパーコールドバッグ12Lをおすすめします!
それでは〜。
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