モンベルの化学繊維シュラフ「バロウバッグ#3」をご紹介します。
このシュラフ、私が10年前にキャンプデビューのために購入してからずっと使っています。
これまで色々と買い替えたキャンプ道具はたくさんありますが、これだけ長く使っているものは他にありません。
いかにこの寝袋がキャンプツーリングに合っていて、長く使える丈夫な製品であるかが分かります。
今回は「10年目の購入後記」として、改めてこのシュラフの良さをお伝えできればと思います。
【モデル紹介】モンベルのバロウバッグ#3
正式な製品名は「スーパースパイラルバロウバッグ#3」。
化学繊維を使う「バロウバッグ」シリーズの、「#3」ランク(春秋向け)の寝袋です。
快適温度は6度まで、価格は約1.6万円です。古いモデルですので既に廃盤。
現在はバージョンアップを経て「シームレスバロウバッグ」シリーズに進化しています。
この寝袋の良いところをまとめると…
というところにあります。
具体的には、このようなところが良い点です。
・ツーリングシーズンである春〜秋に最も合う保温性能
・大きすぎず、バイクでも無理なく運べる収納サイズ
・ダウンよりも安く、取扱も楽
さらに「10年の購入後記」として、以下のポイントを付け加えましょう。
・10年経っても壊れない、傷まない。とにかく丈夫で信頼性抜群
10年のキャンプで100泊以上のうち、真冬を除くと80泊以上は使っています。
これだけ多く、長く使っても何も壊れない。海外製の寝袋にはない、抜群の耐久性ですね。
やっぱりモンベル!10年経っても大丈夫!
【保温性能】各気温での感じ方
寝袋を選ぶ上で最も大事なのが「どのくらい寒いときに使うか」です。
#3の寝袋はツーリングの時期と合致するので、キャンツーするなら相性がめっちゃ良いんです。
こちら↓のランクと使用温度の早見表を見てみましょう。
#3では5度付近が境界線になっていますね。
実際の寝袋のスペックも快適温度は6度まで(推奨下限は0度)とあります。
6度というのは、大体「3月と11月の最低気温」ぐらいです。
ちょうどみなさんがツーリングを楽しまれる時期がこの間だと思うので、その期間中はほぼ使えるというわけです。
参考に、これまでの気温と感じ方を表にまとめてみました。
気温 | 場所と時期 | #3での感じ方 |
−1度 | 12月 山間部 | めっちゃ寒い。毛布を借りても寒い。 寝れない。もうキャンプしたくない。 |
1度 | 3月 海沿い | かなり寒い。熟睡はできない。 カイロや湯たんぽ駆使してギリ寝れる。 |
5度 | 11月 山間部 | なんとかギリ寝れる。 寒くて夜中に目が覚めることもある。 |
7度 | 11月 海沿い | ちょっと寒いけど普通に寝れる。 カイロやシュラフカバーがあると安心。 |
10度 | 5月 平野部 | めっちゃ快適。問題なし。 |
12度 | 10月 山間部 | めっちゃ快適。薄着でOK。 |
海沿いと山間部では気温や体感温度は大きく変わります。
3月でも、寒の戻りで最低気温が急降下する場合は寒くて寝れない場合も出てきます。
特に最近は日中の寒暖差が大きかったり急に冷え込むことが多いので、特に春の時期は要注意です。
特別な寒さ対策が無くても寝れるのは平地の5月〜10月くらいまでと思ったほうが良いでしょう。
寝袋選びについて詳しくは、寝袋の選び方(季節と気温)を御覧ください。
寒くて寝れないときって、めっちゃ苦しいらしいよ〜
冬はダウンシュラフに切り替える
余談ですが、春〜秋だけキャンプするつもりが、思いの外ハマってしまった…という人も多いハズ。
もうちょっと長い時期キャンプを楽しみたい、という方は冬用シュラフを別途用意しましょう。
でも、バイクで使えるような小さいダウンシュラフだと、4万円はします。
私はキャンプ7年目にしてようやく買う決心ができました。これで年中キャンプできるホイ!
【機能性】身動きしやすいストレッチ性能
モンベルの寝袋で特に素晴らしいと思うのが、伸縮性です。
スーパースパイラルストレッチというシステムが採用されており、135%も伸び縮みします。
身動きしづらいマミー型寝袋でありながら、中でモゾモゾ動けるのでめちゃ快適です。
これによって、体に密着して隙間風を防ぎながらも身動き出来ます。寝返りも余裕!
寝袋に入りながら、あぐらかいて座ることだって出来ちゃいますよ。
モデルによっては「スーパーじゃない」ストレッチシステム(伸び114%)もありますので、
できるだけスーパースパイラルストレッチが採用されたモデルを選ぶことをおすすめします。
僕ならこ〜んな体勢でも寝れちゃうよ〜ん
寒さ関連でもう一つ。
バロウバッグ#3には、首元からの隙間風を防ぐネックバッフルが付いておりません。
これ、ちょっと残念ポイントです。(下図C)
【ネックバッフルとは】
首から方にかけての隙間を埋めるための中綿部分。
身動きするときに最も風が入り込みやすい箇所なので、冬用シュラフには必須。
#3を使う時期なら不要、という意味だとは思いますが、これがあるかないかはめちゃ大きいです。
快適温度ギリギリの5度近くで就寝しているとき、肩口からの隙間風でめっちゃ寒い経験をしたことがあります。
ブランケットなどで肩を覆ってみたのですが、どうしても隙間が防げず…。
#1の冬用シュラフでは全く隙間風を感じなかったので、その効果はかなりのもの。
もし#3にもついてたら、かなり違っただろうな…と思います。
寝相が悪いと自覚がある人は、ネックバッフル付きの#2ランクのシュラフを選んだほうが良いでしょう。
【収納性】圧縮すればさらに小さくなる
収納サイズはΦ18x36cmで、ソロテントくらいの大きさはあります。
めちゃくちゃ嵩張るわけではないですが、ちょっとした工夫で更に小さくすることができます。
やり方次第ではダウンシュラフに匹敵するくらい小さくなるので、試す価値ありですよ。
方法①
・衣類圧縮袋に入れて細く圧縮する方法(費用700円程度)
方法②
・専用のコンプレッションキャップで短く圧縮する方法(費用2,000円程度)
「ダウンシュラフが小さくなって魅力的だけど、高くて手が出ない…」
とお悩みの方は、化繊シュラフを小さく圧縮することで満足できるのではないでしょうか!
私も毎回、圧縮して持っていってます。
【メンテンナス】自分で手洗い可能。ふわふわ復活!
化学繊維の寝袋は、ダウンと比べれば気軽に洗うことができます。
長く使っていると皮脂の油などが付着し、保温性能を発揮しなくなりますので、年に一度は洗ってみましょう。
詳しい手順はモンベル カスタマーサービスのページにも記載されています。
(左)化繊ならば、家庭用の洗濯洗剤(中性)が使えます。私はアクロンを使いました。
(右)寝袋の洗濯表示には、30度以下で手洗いとあります。
(左)お風呂にお湯を張り、ファスナー全閉にした寝袋を漬けてジャブジャブ押し洗い。茶色い汚れが出てきます…!
(右)洗濯後は絞らず、水を押し出すようにして水分を出し、風通しの良いところで干します。
脱水をかけるなら中綿が偏らないように均等に置くこと。乾燥機はNGです!
完全乾燥まで3日位は置いておきましょう。下からサーキュレーターを当てるのも良いでしょう。
洗濯後は、明らかに中綿がフワフワしているような感じがありました。
保温力が戻ったか?までは分かりませんが、洗剤の匂いも相まって気持ち良いです。
家庭でも簡単にできるので、シーズン前に洗うのを習慣づけておくと良いかもしれないですね!
ちなみにダウンも同じ方法でできますが、専用の洗剤を使ったほうが良いです。
【まとめ】めちゃ使える鉄板寝袋
ということで、10年経っても現役を貫く最強寝袋、バロウバッグ#3のご紹介でした。
購入当初は値段の高さにビビっていましたが、まさかこんなに長く使えるとは思いませんでした。
間違いなく、私の持ってる道具で「一番元を取ってる」お買い得な物だと思います。
車中泊やコロナ時の家庭内で家族別々に寝るときも使っていたので、功労賞レベルの活躍。
今でこそ海外製含め多くの安いキャンプ道具が増えましたが、最も大事な「睡眠と安全」のためには、信頼できるメーカーのものを選ぶことをおすすめします。
私はこれで、モンベラーになりました。
それでは、信頼の置ける寝袋を選んで良いキャンプライフを!
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